こんにちは。ドキュメンテーション学科教員の久保木です。

今回は、司書課程の授業ひとつについて、ご紹介したいと思います。やや長くなりそうですが、よろしければおつきあい下さい。

さて、司書資格取得に必要な科目の中に、「図書・図書館史」という選択の授業があります。履修は、3年生から可能です。

書物や図書館に関する、古今東西の歴史について、専門のテキストに加え、多くの専門書や図録類から集めてきた、多くの図版を参照しながら、学んでいく、というものです。

ただやっぱり、テキストや、図版だけでは、理解の及ばないところがあるのですね。

 

そこで、本年度の最終回にあたる今日(7月21日)の授業では、本学図書館に収蔵されている貴重書の実物を展示し、より深く理解してもらえるようにしました。

図書館司書の皆さんにご協力いただきながら、本を選び、陳列して、40名近くの受講生さんに、こんなふうに見てもらいました。私が言うのも何ですが、いやー、圧巻ですね!

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紙が発明される以前に、文字を記録する道具として用いられていた、粘土板(=クレイ・タブレット)や、パピルス、甲骨(こうこつ)、木簡(もっかん)、貝多羅葉(ばいたらよう。こんなものまであるのかと、私自身、ビックリしました)や、

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15世紀後半に発明された、西洋式活字印刷技術による、ごく最初期の書物(インキュナブラと呼ばれています)の断簡や、銅版画の美しいミルトンの『失楽園』(1749年刊)、あるいはところ変わって中国の木版印刷技術による、

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最も古い書物のひとつとされる宋版、などなどに続けて、

今度は日本の書物ということで、『本朝書策(籍)目録』の、成立後間もない、鎌倉時代末期写本の模写本(模写=今のコピーに近いもの、です。コピーであっても、原本がもう失われていますので、とても貴重なのですね)を皮切りに、室町時代のいわゆる五山版(ござんばん)や、あるいは嵯峨本(さがぼん)と呼ばれる『源氏物語』の古活字版(こかつじばん)、

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また、上杉家の重臣、直江兼続(なおえ かねつぐ)による印行という、(伝)直江版と呼ばれる『文選』といった古活字版に加え、

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『解体新書』とその原著『ターヘル・アナトミア』を並べて置いて、原著の細密精緻な銅版画と、それをとても高度な技術によって再現した、同じ部分の木版画を見比べられるようにもしました。

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ほか鎌倉時代の『源氏物語』、室町時代の『古今和歌集』、江戸時代の『平家物語』の写本などや、

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時代は飛んで、幕末~明治時代初期の、時代を反映した文例集や英語の教科書などをも陳列しました。そして最後は、『梗概源氏物語』の、与謝野晶子自筆原稿、で締め括りました。

これまた私が言うのも何ですが、大学の図書館で、古今東西にわたる、これほどまでの貴重書を一同に列べられるというのは、ちょっとこれは滅多なことでは出来ないんじゃないでしょうか。

正直なところ、私自身、授業前に陳列していた時から、役得、役得、と、もう楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。もしかすると、私が一番楽しんでいたおそれもあります(恐縮です…)。が、

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受講生の皆さんも、とても関心を持ってくれて、実物ならではの迫力に圧倒されていたようです。実際、コメントシートでも「感動しました!」「こんな貴重書がこんなにあるなんて、ビックリしました!」といった言葉があふれていました。

貴重書を、いっぺんに、しかもガラスケース越しにではなく、間近にじっくりと観察することができるなんて、これは本当に、本学の学生さんならではの、特権である、と言っていいんじゃないかと思います。

こうした授業内展示が可能であるのも、長年にわたる、歴代の図書館員・本学教職員の、収書に関する熱意と努力の賜物です。

私自身も、その恩恵を蒙っているひとりとして、だからこそ一層、貴重書を活用しながら、学生さんの意欲を高め、知識を深めてもらえるよう、学生さんに、豊かな教養を身につけてもらえるよう努めなければ、と考えている次第です。

 なお図書館に収蔵されている、こうした貴重書の展示は、オープンキャンパスの時も実施しています。また同日の、文学部ドキュメンテーション学科のブースでも、学科所蔵の和本類をご用意しています。さらに、ドキュメンテーション学科の分に関しては、ご来場の皆さんに、自由に触ってもらえるようにもしています。

本年度のオープンキャンパスは、これからも、

8月2日(日)10:00~(14:00受付終了)   *図書館学の模擬授業
8月22日(土)10:00~(14:00受付終了) *情報学の 〃
9月13日(日)13:00~(15:00受付終了)  *書誌学の 〃

http://www.tsurumi-u.ac.jp/admissions/open/campus.html

のように開催されます。

本が好きな人、図書館が好きな人、と同時にコンピュータにも興味がある人、ぜひともご来場をお待ちしています。

こんにちは.ドキュメンテーション学科の田辺良則です.

国際インターンシップも,公式スケジュールは今日 (7/13) と明日を残すのみとなりました.今日は午前は講義,午後は見学という日程が組まれています.

午前中は,中国・中山大学の Wei Jingzhu (韦景竹) 准教授による,中国における知的財産権保護の法整備に関する講義を受講しました.宋代の商標の話から説き起こし,歴史的経緯に触れた後,現代中国における知的財産権保護として,著作権,特許,商標等に関する法律や国際条約との関連について講義されました.

受講者の多くは,中国・中山大学および台湾・世新大学の学生だったのですが,鶴見大学の学生,教員も数名受講していたため,講義は英語で行われました.講義後のディスカッションでは,台湾の知的財産権の状況について,人工知能やロボット技術が発展する今後の世界において知的財産権の認識がどう変わってくるか,などについて意見の交換が行われました.

午後は横須賀にある海洋研究開発機構 (JAMSTEC) の見学です.

Dsc01669講演する Wei 先生

Dsc01663受講する,鶴見大学,中山大学,世新大学の学生たち

Dsc01675講義後のディスカッション

こんにちは.今年度の国際交流担当の田辺良則です.

今日は,ドキュメンテーション学会総会と交流会が行われました.ドキュメンテーション学会というのは,ドキュメンテーション学科の関係者 (学生,卒業生,教職員,その他) で組織されていて,会報を年2回出すほか,新入生の横浜地域見学会なども,ドキュメンテーション学会が主催して行われています.

連日記事にしております国際インターンシッププログラムですが,番外編として,ドキュメンテーション学会総会および交流会にも参加してもらいました.総会後には,インターンシップ生が一言ずつ挨拶をしました.交流会の方は,8日から参加した中山大学のみなさんの歓迎会も兼ねる形としました.会場が若干狭くて動きにくかった面はありましたが,合同講義に参加する機会のなかったドキュメンテーション学科の学生も,インターンシップ生と挨拶をしたり,スナップ写真に収まったりする光景が見られました.

Dsc016383つの大学の学生諸君

Dsc01641ドキュメンテーション学会総会後に挨拶する中山大学の皆さん

Dsc01648交流会

こんにちは.今年度国際交流担当の田辺良則です.

国際インターンシップ第8日となりました7/10(金)は,午前中は慶応大学図書館の見学に,午後は東芝未来科学館の見学に行ってきました.

Dsc01599(人数の関係で別々になってしまいましたが,こちらは世新大学のみなさん)

Dsc01601(中山大学のみなさん)

Dsc01609(からくり人形の実演)

Dsc01631(うまく写っていませんが,リニアモーターカーの原理について)

ドキュメンテーション学科の河西です。

国際インターンシップの7/10(金)午前のプログラムとして、午前9時に鶴見駅に集合し、慶應義塾大学三田キャンパスを訪問しました。都心にある名門大学、明治の近代洋風建築の校舎が残るキャンパスの風景に鶴見大学とは違う雰囲気を楽しんだようです。また大学東門前からは東京タワーがよく見え、信号待ちの間のつかの間のフォトセッションもありました。

三田キャンパスでは、新図書館であるメディアセンターと、旧図書館の建物内にある漢字文化圏の古典籍の研究書である斯道文庫をそれぞれ見学しました。メディアセンターでは、google との共同プロジェクトである Google Library Project の説明も受け、斯道文庫では、中国由来のコンテンツが、時代を経て朝鮮半島や日本でさまざまな形で印刷出版されている様子を、実際の資料を前にお聞きすることができました。日本の古典籍では「竹取物語」の絵巻に施された金粉のきらめきを、照明を消して、出版当時のほのかな灯りで眺める様子を疑似体験することもできました。

ご案内くださった慶應義塾大学三田メディアセンターの岡田様、斯道文庫の堀川先生に心より感謝申し上げます。

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こんにちは.情報学コースの田辺です.

今日の4限は,国際インターンシップの一環で,台湾・世新大学の学生15名,中国・中山大学の学生10名と,ドキュメンテーション学科2年のおよそ半分の学生約30名で合同の授業を行いました.全体を9つのグループに分け,グループワークを行いました.グループのメンバー紹介をするスライドを作成すること,が課題です.各々のグループには中国語を母語とする2-3名の学生と,日本語を母語とする2-3名の学生がいるわけですが,前者の紹介スライドは日本語で作成,後者の紹介スライドは中国語で作成する,という課題にしました.

グループごとにそれぞれ工夫して課題に取り組んでいました.翻訳サイトに頼るグループ,ささっとカンペを作り上げたグループ,なんだか良くわからないけれどひたすら盛り上がるグループ...,時間の最後には,特徴のある9つの自己紹介スライドが提出されました.共同作業を通して,相互理解が進んだように思います.

Dsc01592グループワークの様子

Dsc01588サシで勝負?

Dsc01581盛り上がる人々

Dsc01578密談する(?) 世新大学と中山大学の引率の先生方

こんにちは。ドキュメンテーション学科教員の久保木です。
第4回国際インターンシップの一環として、本日(7/8)3限に、書誌学コース担当教員の伊倉・久保木で、くずし字と和本に関する授業を行いました。


前半は、伊倉が、スライドを活用しながら、日本の平仮名は、もともとは漢字から発生したものなんだ、という講義を行いました。 

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本人いわく「ブロークンな英語で」とのことでしたが、受講生の皆さんの名前を、日本語読みしたらどうなるか?といったプリントなども用意してあり、皆さんとても熱心に受講していました。

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後半は、すぐそばの別教室で、学科所蔵の和本類の実物を、自由にさわってもらう時間にしました。この準備は、久保木と、大学院生の高橋さんが担当しました。
(あいにく、この時間はコンピュータ教室しか空いていませんでした…)

台湾からのインターンシップ生ですので、江戸時代の、漢文の本や絵入り本、あるいは明治時代はじめ頃の、英語学習用の本などを中心に並べてみました。

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また、ジャーナリズムの分野で有名な世新大学の学生さん、ということも考えて、明治時代の新聞も用意しました。「Japanese old newspaper」と紹介したら、一斉に歓声が上がりました。よかったです。

そのほか、多くの写本や版本、また木版印刷時の版木(はんぎ)などのあれこれに、とても関心を示してくれました。写真もたくさん撮っていました。

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これを機に、日本を含め、海外諸国の書物や、書物にまつわる多様な文化についての理解を、より一層深めてもらえれば、と願っています。

ドキュメンテーション学科の河西です。

7/8(水)の2限 (10:40-12:10) に,国際インターンシッププログラムの授業を行いました。日本の学校図書館専門職の現状と課題について、私の過去の英語論文の中から、最近中国や米国からのダウンロードの多い "School library challenge in Japan-LIPER-SL: Library and information professions and education renewal, School Library Research Group report" を基に紹介しました。さらに実際に学校図書館で展開された活動の記録映像の上映を通して、日本の学校図書館の現状について紹介しました。世新大学 で学校図書館を専攻している学生さんは少なかったのですが、年間の図書予算についてなど活発な質問が寄せられました。

こんにちは。元木です。

7/6(月)3限は1年生のクラス「情報機器教育論」に世新大学の皆さんをお招きしました。

やはり初年次に留学生と交流をすることは、とても大切と思い、私の講義も後半用意しましたが、英語でやり取りすることが出来るようにしました。

世新大学のメンバーでも1年生を中心にスライドを用いて自己紹介をしていただきました。毎年思うのですが、いつも素敵なスライドを作って来る世新大学の皆さんです。

自己紹介もそこそこに、グループに分かれて英語で自己紹介です。

最初は、堅苦しい感じでなかなか話が進みませんでした。

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ですが、話に花が咲き始めて・・・

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伝えたいという気持ちが前に出て来た様です。

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慣れて来ると時間が経つのは早いもので、残りの30分は私が講義をしました。

月曜3限が空きだった1年生も来てくれました。Hさん、参加ありがとう。

こんにちは.今年度の国際交流担当の田辺良則です.

第4回国際インターンシップも,4日目になりました.今のところ台湾・世新大学の 学生15名が参加してプログラムが進んでいます.今日の午前中は,鶴見大学の図書館で,図書館の概要説明と,実習が行われました.実習ではインターン生は 2グループに分かれ,図書の受入・整理,貸出・返却業務,また,他館からのリクエストによる複写サービス等を,職員のみなさんに指導していただきながら, 実際に手と体を動かして,実施していきました.お忙しい中,講義および実習を準備し,実施してくださいました,長谷川事務長,吉田グループリーダをはじめとする図書館の皆様,どうもありがとうございました.

Dsc01538 (実習の様子-1)

Dsc01554(実習の様子-2)

A1(図書館長谷川事務長と世新大学職員の陳さん)

午後には,2つの講義が行われ,インターンシップ生のみなさんは,鶴見大学の学生とともに授業に参加しました.

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