春期見学会:神奈川県立金沢文庫と称名寺
2016/04/23
こんにちは。少し遅れての更新となりました。
4月23日(土)に、ドキュメンテーション学会(本学科が運営している、大学内の学会です。ちょっとややこしいですね)による、1年生を主な対象とした見学会が催されました。この見学会は、見聞を広めるのと同時に、1年生同士、親睦を深める機会にしてくれれば、ということで、毎年度、行っている企画です。
昨年度は、神奈川県立図書館を、また一昨年度は、横浜開港資料館を訪問し(大変お世話になりました!)、それに続けて、これは毎年度恒例で、三渓園に向かっていました。
が、本年度は趣向を変えて、神奈川県立金沢文庫と、隣接する称名寺、という一点集中で、見学に赴きました。
神奈川県立金沢文庫は、そもそもは13世紀中頃からの、鎌倉幕府の御家人だった、金沢北条氏の蔵書群や、その菩提寺たる称名寺の蔵書群、などを保管・公開している公共の施設です。
武家の蔵書として現存最古、かつて鎌倉幕府があった神奈川県ならではの、大変貴重な文化遺産です。
その学術的価値は計り知れなく、「歴史の影には金沢文庫」と言ってみて、たぶんそれほど、見当外れでもないのでは、ないでしょうか?
(これ、なかなかよいフレーズでは?とも思っていますが、どうでしょう?)
ちなみに、本年度の見学会を、金沢文庫に、というのは、昨年度中に決まったことでしたが、ちょうどそのあと、「称名寺聖教・金沢文庫文書」が、祝!新国宝に指定されましたので、とてもタイムリーでもありました。
さて見学会は、こちらの観光バスで移動しました。2台目などは、おお、レトロ…。
念のため書き添えておきますと、前半クラスと後半クラスとで、行き帰り、きちんと入れ替わって乗りました(平等に)。
なお来年度からは、2台とも、赤い方のバスが配車されることになっています。
到着後、まずは地下の講堂で、学芸員の山地様から、そもそも金沢文庫とは何なのか?から始まって、金沢文庫(旧蔵)本の意義や価値、また文庫の通史、などなどについて、映像を交えながら、とてもわかりやすく、かつ、非常に内容の濃いレクチャーを、うかがいました。
率直に言いまして、たとえば書誌学コースの教員なども、初めて知るような内容が盛り込まれており(近代の金沢文庫復興に、大橋図書館の大橋新太郎が深く関わっていたことなど)、ものすごく勉強になりました。
(何歳になっても、それなりの経験を積んてきたとしても、知らないことがあるというのは、新たに知ることがある・できる、ということですから、とても、良いことなんだと思います。知らないことを、ことさらに恥ずかしがる必要は、まったくないです。もちろん、知らないからって開き直ったりしてしまうのは、また別ですが)
この点も、厚く御礼申し上げたいところです。
続けて、開催中の特別展「金沢百景~角田武夫の描いた失われた風景~」展を拝観し、あわせて2階の図書室なども見学したあと、称名寺で記念写真を撮り、自由行動の時間にしました。
見学先としては初めての場所でしたので、時間設定にはちょっと改善の余地あり、でしたが、好天に恵まれて、快適な散策の時間となりました。
亀も気持ちよさそうです。
ところで、肝心の1年生の皆さんの、反応は…?と、当日も、終了後も、思っていたところ、見学時に書いてもらったコメントシート、予想を遙かに超えた充実ぶりで、スタッフ一同、よかったよかったと、とても嬉しく、と同時に、とても頼もしく思ったのでした。
皆さん、おつかれさまでした!