以前にもこのブログで紹介しましたが、
神奈川県「大学発・政策提案制度」(平成25年度採択)による事業で、
鶴見大学図書館と神奈川県立図書館と協同で、
県下の小学生を対象に、
両館が所蔵する東西の古典籍を
直に見て触ってもらって、
その文化的な香りを体感してもらい、
知性と感性を涵養するきっかけにしてもらう、
プログラム開発を行っています。
子どもの読書活動の推進や、
文字・活字文化振興へとつながる、
短期的な成果では計れない、
「成長する体験」となると考えています。
2月26日、今年度最後になる出張授業を
横浜市立矢向小学校にお伺いして、
矢向小学校5年生のみんなに授業を行いました。
初めに、
文字や書物の歴史について話を聞いてもらい、
資料の大切さや扱い方を学んでもらいました。
今回もさまざまな資料を用意して、
昔の本の紙質や綴じかた、
文字の手書きと印刷の違いなどを
見て、さわって、学び感じてもらいました。
次は和本づくりです。
綴じかたにもいろいろありますが、
今回は、『粘葉装(でっちょうそう)』と言われる綴じかたの和本を作ります。
糊だけでできるので、簡単に作れます。
矢向小学校の5年生は、3クラスですので、
3回、同内容の授業を行いました。
6年生になり、歴史を学んだ時に、
あの時見た、御成敗式目や解体新書だと思い出してくれたら、うれしいですね。
矢向小学校の校長先生、
5年生担任の先生、
学校司書の方やその他関係のみなさんには、
お忙しい中、ご対応いただき、ありがとうございました。
そして、
興味を持って授業を受けてくれた、
矢向小学校の5年生のみんなも、ありがとうございました。
文字や本、歴史に少しでも興味を持っていただけましたか?
今回、タウンニュース様に取材いただき、
鶴見区版にその様子が掲載されました。
平成27年度も、継続してこの事業を行います。
プログラム開発にご協力いただける、
神奈川県内の小学校がありましたら、
鶴見大学図書館まで、ご連絡いただければ幸いです。
(tam)
現在、地下書庫のカビ汚染本を清掃中です
ここ数年の間、なんとか食い止めてきたカビ汚染も、今年は空調管理が行き届かなかったために再発してしまいました。大発生です
今回は職員では対応しきれず業者委託に踏み切りました。
地下書庫の様子は・・・
天井から床までビニールで養生されていきます
拭き取る際にカビが飛散しないように、このビニールの中で作業を行います。
歩くたびにビニールがざわざわ~とすごく揺れるのです。
普段意識していませんが、人が歩くと空気がすごく揺れているんだなぁって感じます。
空気が揺れる=その風でカビ菌が蔓延する、となるわけです。
このビニールの中はというと、こんな具合になっています。
奥に見える四角い箱は、空気清浄器の役割を果たすユニットです。
(始めは真っ白だったフィルターが、いつの間にか灰色になっています)
カビ菌を吸い込み、きれいな空気を排出します。
その空気は窓から外へ・・。
ビニールの中はアルコール消毒の臭いがしました。
本のカビ用に配合されたエタノールで一冊一冊拭き取りを行っていきます。
とても大変な作業です
こんなカビもきれいにふき取ってもらいます。
本、書架、書架の天を消毒します。
そして天井の空調機から空気が出てくるアネモ(天井についてるドーナツみたいな穴のことです)には、カビが生えないように、コーティング剤を塗布しています。
コーティング剤は、爪に塗るマニキュアのような感じです。塗布するとピカピカになりました。
この後は、サーキュレーターを設置したり、燻蒸をしたりと、まだまだ続きます。作業は始まったばかりです
(kt)
3階貴重書庫の空調機の
交換工事をしています
現在の図書館が建ったのが1986年。
空調機も当時のもの
老朽化で、温湿度の調整が
できなくなりました
約30年、お世話になりました
昨日は、図書館の屋上から
クレーン車で
古い機械をおろし
新しい機械を持ち上げました
設置工事は週末まで続きます
(hh)
7月22日・23日に横浜市立豊岡小学校の4~6年生(希望者)を本学図書館に招いて、
日本と世界の古典籍類を実見・体感してもらいました。
このプログラムは、神奈川県の「大学発・政策提案制度」による事業で、
神奈川県立図書館との共同事業です。
以前、このブログでも紹介しました。(「大学発・政策提案制度」公開コンペ)
これまでに、県立図書館近くの横浜市立戸部小学校にて、
6年生の皆さんに実見・体感してもらいました。
さて、今回のプログラムの詳細は、
初めに、久保木先生(文学部ドキュメンテーション学科・准教授)から、
文字や書物の歴史から、現存する資料の大切さ等を学んでもらいました。
「文字を使うようになったのは何年ぐらい前から?」などの質問に答えながら、みんな真剣に聞いています。
次に、資料の取り扱いのレクチャーを受けた後、
県立図書館の職員や本学の教職員、大学院生が指導しながら、
貴重書などを実見・体感してもらいました。
昔の人が勉強した時の書き込みを発見したり、虫食い跡を見たり。
今回、実見・体感してもらった資料は、
紀元前3千年頃のパピルス紙や粘土板、
歴史の授業で習う「解体新書」やその原本の「ターヘル・アナトミア」、
「御成敗式目」、「源氏物語(奈良絵本)」などなど。
折本や巻子本(巻物)、百万塔陀羅尼(レプリカ)など、様々な形の資料を実見・体感
普段なら見ることもない、
見られてもガラスケース越しとなる貴重な資料を間近で接してもらったあとは、
和本作りを体験。
和本にも種類がありますが、
今回作るのは、和紙と糊だけで作れる『粘葉装(でっちょうそう)』と言われる装丁の和本です。
きれいに和紙を折って、糊付け。みんな、きれいに作ろうとがんばって作業していました。
無事、和本が出来上がったあと、鶴見大学図書館を見学して、本日のプログラムは終了。
地下の電動書架や資料の多さにびっくり。小学校の図書室との相違を発見できたかな。
豊岡小学校の参加してくれたみんな、
暑い中、本学図書館まで来ていただきありがとうございました。
この経験が、書物や文字、歴史に、より一層の興味をもつ一助になればと願います。
この22日の様子は、神奈川新聞2014年7月23日の18面にて紹介いただきました。
この事業は、
小学生が古典籍類を実見・体感して、感性を涵養するための
プログラムと教材の開発を目的としています。
今後も神奈川県下の小学校・小学生にご協力いただきながら、
プログラム開発を進めてまいります。
(tam)
先週、図書館3階の貴重書閲覧室で
学内関係者を対象とした
貴重書の内覧会を開催しました。
ドキュメンテーション学科の久保木先生、
文化財学科の石田先生、
大学院生(文化財学専攻)の室瀬さん、小菅さん、大多和さん、
日本文学科の高田先生に
解説をお願いしました。
ご協力ありがとうございました
18日(火)と20日(水)の2回にわたり、
学内関係者のほか、生涯学習セミナー受講生の方など
延べ36名の参加がありました
この内覧会は、来年度も開催する予定です
出展品
古今和歌集 伝津守国冬筆 南北朝時代写
金葉和歌集 玉藻切 伝後鳥羽院筆
新古今和歌集断簡 8葉
「秋草蒔絵源氏箪笥CTスキャンを用いた調査及び修復報告」
源氏物語 断簡 夕顔 今川了俊筆 伊予切 2葉
源氏物語 未装丁枡形残欠本 2点
源氏物語 伝嵯峨本 古活字版
(hh)
ドキュメンテーション学科 原田智子先生 「情報サービス各論Ⅱ」を今年度履修している学生によって作成されたポスター4枚を図書館1階の掲示板にて展示中です。
このポスターは、「情報サービス各論Ⅱ」の課題である学生グループによる鶴見大学図書館員へのインタビュー調査と報告の成果物として作成されたものです。
学生たちの視点から描かれた発想豊かなポスターとなっています。
図書館にお立ち寄りの際は、是非、ご覧下さい。
※「情報サービス各論Ⅱ」での報告会は、2013年12月19日(木)におこなわれました。
※1月末頃まで1階の掲示板にて展示し、その後はそれぞれのポスターテーマに関する館内の場所に掲示します。
[S.S]
2013年11月27(水)、28(木)の2日間に渡って、鶴見大学図書館では、平成25年度 学術交流協定に基づくインターンシップにより来学した台湾の世新大学、中国の中山大学、北京大学の大学院生28名を迎えて、図書館各業務担当者による図書館業務の説明と実習を行いました。
◆2日間の内容
11/27(水)
業務概要・図書館見学、閲覧業務(メインカウンターの説明、貸出・返却・予約の体験)、貴重書、逐次刊行物、質疑応答
11/28(木)
受入業務、整理業務、ILL・相互利用、質疑応答
鶴見大学国際交流センター永坂先生の同時通訳のもと、日本における大学図書館の各業務の紹介、業務と国立情報学研究所(NII)との関係などを説明しました。
実習生のうち、2~3人には、実際のシステムを操作してもらう体験実習を取り入れたインターンシップとなりました。
[S.S]