貴重書の紹介

2011年6月23日 (木)

第29回企画展「準貴重書を紹介します!」開催中

本日6/23から約2週間、鶴見大学図書館エントランスホールにて、第29回企画展「準貴重書を紹介します!」を開催いたします。

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“準貴重書”って何sign02

明治元(1868)年以降から昭和20(1945)年代くらいまでに出版された本を鶴見大学図書館では、貴重書に準ずる「準貴重書」として取り扱っています。

今回、紹介するのはごく一部ですが、展示の担当者が皆さんに紹介したい!!と思った準貴重書を選んで展示しました。

特に今回の目玉展示はコレ!

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19世紀フランスの挿絵画家ギュスターヴ・ドレ(1832~1888)挿絵(The vision of purgatory and paradise / by Dante Alighieri ダンテ『神曲』)

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シェークスピアのコーナー

真夏の夜に…節電対策にも役立つ(?)怪奇本も集めました。

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その他、「アリスの世界へようこそ」、「ちりめん本」、「イソップものがたり」、「物語のなかの偉人」といったテーマで小展示を行っています。

さて、最後に問題ですmobaq 

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シェークスピアコーナーにあるこの明治時代の翻訳本(坪内逍遙訳)ですが、この本のタイトル「自由太刀余波鋭鋒」の原書名はなんでしょう!?(ヒント:有名な歴史上の人物名です)

答えは……この本の右隣にありますsign01

ご興味がある方はぜひ会場に足をお運びください。

期間:6月23日(木)~約2週間程

場所:鶴見大学図書館1階エントランスホール

時間:8:50~20:00 (土曜日は18時まで)

S.S

2010年11月 6日 (土)

貴重書「百人一首かるた」の撮影をしました

ダイヤモンド社から「百人一首を覚えるための本」を出版するということで、本学に資料撮影の依頼がきました!

図版として使用するために、当館所蔵の百人一首かるたを撮影cameraしましたnote

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貴重書閲覧室内にポールを組み立てて、和紙で間接照明を作り出していますflairshine

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漆の箱入りの百人一首はとても美しいですshine

すべての札を撮影するのに、午前中いっぱいかかりました。

『親子で覚える百人一首』(仮題)ダイヤモンド社より、12月8日ごろ発売予定だそうです。

できあがりが楽しみですねhappy02

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2010年8月16日 (月)

ただいま、貴重書庫を燻蒸中です②

  先日からホームページでお知らせしているとおり、今年は貴重書庫を燻蒸しています。

今回は、どんなふうに燻蒸が行われるのか、作業風景をお届けしますhappy02rock

さて、燻蒸とは?

部屋を締め切って薬剤(ガス)を入れ、害虫やカビの元になる菌を殺すことです。

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まずは、貴重書庫内での作業です。

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現在、貴重書は、3階の書庫に和書が、地下の書庫に洋書が収められています。

まずは、和書ひとつひとつの桐箱を開けていきます。軸などもすべてです。蔵書数が多いので、とてもたいへんな作業ですwobblysweat02

書架のガラス扉も、引き出しも開けてゆきます。燻蒸するのは3階の書庫だけなので、地下の洋書も3階に運び込みます。大型本の移動などは特に重労働ですcrying

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でも、箱の蓋を開けたり、ガラス扉を開けたり すると、燻蒸が終わった時に、薬剤のガスを早く抜き出すことができるそうですsandclock

書庫内には、生きている虫とカビの菌を一緒に入れて燻蒸します。薬剤が効いているか確認するためです。

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それぞれを、書架の上や隅に置いてガスの濃度を確認します。

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書庫の入り口や通気口は、薬剤が漏れないように目張りをしています。中には、ガスを送風する銀色の箱、書庫内に循環させる扇風機などが置かれています。

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燻蒸は危険な薬剤を使用するため、  図書館員ではなく、専門の業者に作業を依頼して行っています。今回は、関東港業(株)に依頼しました。

この猛暑のなか、エアコンなしの泊り込み作業ですwobblysweat01本当にご苦労様です。ありがとうございました。

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燻蒸が終わっても、ガスを抜く作業もありますので、まだもう少し時間がかかります。それらの作業が終わり、書庫内の整頓 が終わると、利用できるようになります。

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燻蒸が終わって、カビ菌の試薬が紫から青に変化したところeye

ガス探知機での残留ガス検査のほか、虫を殺虫できているかの目視確認などをしました。

今後は、8/20のオープンキャンパスの展示に向けて、係員総出で片付けの作業に入りますcoldsweats01rock

それが終わり次第、貴重書の閲覧ができるようになります。長々とお待ちいただいている学内・学外のみなさま、もうしばらくお待ちください。

今回は、なかなか見る事ができない燻蒸風景をお届けしましたflairshine

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2010年8月 6日 (金)

ただいま、貴重書庫を燻蒸中です

ホームページでお知らせしたとおり、現在貴重書庫を燻蒸中ですhappy02

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長い期間、利用ができなくなってしまいますが、貴重書をより良い状態で保存するためです。

ご理解いただけると助かりますnote

次回は、燻蒸の作業風景をお届けしたいと思います。

お楽しみにsmilepaper

(kt)

2010年8月 5日 (木)

8/20はオープンキャンパス!貴重資料を展示します

8月20日(金)はオープンキャンパスですpencil

図書館3階の貴重書室では、貴重資料の展示をおこないますdelicious

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シンデレラboutique  歯痛wrench  (ともにクルックシャンク画)

ほかにも…eye

切本帖search

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伊勢物語search

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マザーグースsearch

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このほかにも、

漱石の書簡、解体新書、パピルス、粘土板 などpen

十数点の貴重資料を展示する予定ですconfident

普段は在学生でもなかなか見る機会のない貴重書庫もぜひご覧くださいhappy01

trainお待ちしていますtrain

 

当日の開催は clock10:00~16:00まで(受付15:00まで)

※ご注意!

貴重書室へは、吹き抜けの階段からは入れませんので

カウンター裏のエレベーターをご利用くださいねflair

(☆)

2010年3月31日 (水)

予告!ミニ展示『シンデレラのチャップブック展』を開催します

4月13日(火)から始まる『シンデレラのチャップブック展』に先立って、「春の学校見学フェア」(3月21日)で一日展示を行いました。見学に参加していただいた高校生にもとても人気でした!

        シンデレラ』のチャップブック展: 挿絵を中心に

     「素朴な挿絵」から「現代風の挿絵」まで

 2010年4月13日(火)~4月27日(火)

  flairなぜシンデレラの「ガラスの靴」は真夜中を過ぎても「ガラスの靴」のままなのでしょう?

           答えを、『シンデレラのチャップブック展』を見に来てみつけてねnote

チャップブックは、17世紀から19世紀にかけて英国等で出版された簡易版の「豆本」のことです。どんなに小さいか、実際の展示で確認してみてくださいsign02

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「春の学校見学フェア」(3月21日)の風景

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『シンデレラのチャップブック展』のほかに、企画展示『昔懐かしい子供たちの“遊び”について』を開催しています。あわせてご覧ください。こちらは、5月15日(土)まで

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2010年3月30日 (火)

斎藤茂吉旧蔵の金槐和歌集

今年も、日本文学科をはじめ、ドキュメンテーション学科と文化財学科で貴重書を購入しました。年度の切り替わる前に、今年度入った貴重資料を一点ご紹介します。

今回は、斎藤茂吉旧蔵の金槐和歌集です。

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この資料は、本学教授の話によれば、金槐和歌集に賀茂真淵が評語を書入した本を、江戸時代に写したものとのこと。

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印記を見ると、茂吉が旧蔵者であることがわかります。

参考までに、右側の「篁園文庫」というのは、新編蔵書印譜を見ると、竹内篁園の印であることがわかります。有名な収集家であったようです。

この金槐和歌集以外にも、今年、斎藤茂吉の旧蔵資料がたくさん入りました。ほぼ全部、金槐和歌集関連ですが、興味がありましたらOPACで引いてみてください。

(K.I.)

2009年12月 9日 (水)

鶴見大学図書館の蔵書、神奈川近代文学館の企画展に出品中!

「生誕130年 長谷川時雨展」 神奈川近代文学館

2009年1121日(土)~2010111日(月・祝)

現在開催中のこの企画展に鶴見大学図書館所蔵の貴重書、準貴重書を出品中ですhappy01

出品している資料は、長谷川時雨の自筆原稿2点と、泉鏡花が長谷川時雨に宛てた書簡1通、それに明治・大正期に刊行された長谷川時雨の著作6点です。

神奈川近代文学館は、山手の港が見える丘公園の中にあります。鶴見からもとても近いので、ぜひ、足をはこんでみてくださいnote

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たくさんの展示資料の中から、鶴見大学所蔵の本を探してみるのも面白いかもしれません。

見慣れた図書ラベルを発見できると思いますbleah

※ブログ掲載の展示風景写真は、神奈川近代文学館より提供していただきました。

神奈川近代文学館へはこちらから

(C.Y)

2009年12月 3日 (木)

卒論の学生による印記の研究

現在、卒論の学生が貴重書を研究しています。研究の対象は、貴重書に押された印記で、貴重書の収蔵庫にある版本を文学の始めからだしています。印記とは、資料の所蔵者の蔵書印のことで、江戸期以前の和本に押されていることが多々あります。今回、研究をしている学生は、はんこが好きで、貴重書の授業で印記を見るにつけ、卒論のテーマとして研究しようと考えたそうです。

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数多くある貴重書の印記を調べるのは非常に時間がかかりますが、こうして卒論のテーマとなり学生によって研究がおこなわれることは、図書館にとっても有意義なことです。卒論による調査ではありますが、得られたデータは図書館として役立つ形にできれば、とも考えています。

印記については、過去に貴重書展を行ったことがあります。第93回展示「蔵書印の語るもの」です。

今回、卒論の学生によって、一部とはいえ、印記の研究が行われたことで、何か新たな発見があるかもしれません。今まで脇役になりがちだった印記が、今回の卒論のようにスポットをあびるのもよいことですね。

(K.I.)

2009年11月10日 (火)

投扇興点附 : 源氏五十四帖

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投扇興の資料が入りました。投扇興点附 : 源氏五十四帖がそれです。投扇興とは、「江戸時代に始まった室内遊戯の一。方形の台の上にイチョウ形の的を置き、離れた所から開いた扇を投げて打ち落とす。その落ち方や扇の開き具合により技の優劣を競った」(以上、デジタル大辞泉より)というものです。

この資料には、源氏香と呼ばれる図柄があります。源氏香とは、「組み香の一。5種の香をそれぞれ5包ずつ計25包作り、任意に5包を取り出してたき、香の異同をかぎ分け、5本の縦線に横線を組み合わせた図で示すもの。図は52種あり、源氏物語54帖のうち、桐壺と夢浮橋を除く各帖の名が付けられている。後水尾(ごみずのお)天皇の時代に考案されたという。」(以上、デジタル大辞泉より)

そして、それぞれの図の右上にあるのが点数です。

本学教授によると、投扇興の点数表には有名な日本画家の上村松園が描いたものもあるそうで、それには、いかにも松園らしく、女性の姿も描かれているそうです。

この資料は、出版情報に東京とあるため近代のものですが、江戸期以降このような遊びが日常生活(とくに花柳界でよく行われたようです)の中にあったことが想像され、典雅な世界に触れるのも楽しいものです。裕福な家や貴族の遊びなのかもしれませんが、物を投げて点数を取るその精神は、現在の輪投げなどの遊びにも通じるものがあると思われます。時は違えど、人の考えることは同じなのかもしれませんね。

(K.I.)