2014年7月18日 (金)

オープンキャンパスのお知らせ

7月20日(日)はオープンキャンパスです。

模擬授業は片山倫太郎先生による「芥川龍之介『羅生門』冒頭の技巧」です。

高校の国語の授業とはひと味違った『羅生門』のお話をぜひ聞きにいらしてください!

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研究室で紅花をいただきました。

和歌では末摘花(すえつむはな)といいます。

『源氏物語』には末摘花と呼ばれる鼻の紅い姫君が登場しますが、この姫君が鼻が紅いことを紅花と掛けているわけです。

花はアザミに似て、黄色がかった赤色をしており、染料や口紅の材料になります。

  まゆはきを俤(おもかげ)にして紅粉(べに)の花

芭蕉がおくのほそ道の旅中、山形で詠んだ句で、「眉はき」はお化粧に使う小さな刷毛のことです。

とてもやさしい姿をしています。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年7月 1日 (火)

鶴見日本文学会春季大会のお知らせ

諸般の事情により遅れておりますが、鶴見日本文学会春季大会を以下のとおり開催します。

日時 平成26年7月12日(土)14時30分~17時

場所 鶴見大学 5号館301教室

発表 屏風歌の勅撰集への影響―歌材の点から―

    松本 亜由美(本学博士後期課程)

講演 源季貞論続貂   

    平藤 幸(本学非常勤講師)

入場無料/予約不要です。

在学生はもちろん、一般の方・高校生のみなさんも、どうぞお越しください。

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半夏生(はんげしょう)というのをご存知でしょうか。

七十二候の「半夏生(はんげしょうず)」から作られた暦日で、夏至から11日目頃にあたります。

今年の半夏生は明日、7月2日です。

ところで、この半夏生という名前の植物があります。別名、片白草(かたしろぐさ)。

名前の由来は、半夏生の頃に葉が白くなるからとも、葉の半面が白くなって半分化粧をしたように見えるからとも言われています。

ドクダミ科の植物で、花や葉がドクダミによく似ています。

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この写真は、去年植物園で撮影したものですが、注意して見ていると、都会でもたまに鉢植えにされていることがあります。

水辺に群生するさまは風情がありましたが、江戸時代の歳時記には「見るにたらざるならし」と記すものもあります。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年6月17日 (火)

オープンキャンパスのお知らせ

6月22日(日)はオープンキャンパスです。

模擬授業は三宅知宏先生による「”ことば”の分析」です。

受験生のみなさま、ぜひいらしてください!

梅雨の晴れ間が続いています。

少し前ですが、梔子(くちなし)が満開でした。

梔子は甘い香りが特徴的で、夜の暗闇の中でもそれとわかるほどです。

『源氏物語』を原作にした『あさきゆめみし』という漫画では、六条御息所の生霊が夕顔を取り殺すシーンで、梔子の香りが非常に印象的に用いられています。

(ただし、こうした描写は原作にはありません。)

今はしぼんで黄色く変色してしまっているものが多くなりました。

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秋には赤い実を結び、「山吹の花色衣主や誰問へど答へずくちなしにして」と詠まれるように、実は染料になります。

もう一つ、今咲いていたのが未央柳(びようやなぎ)。

金糸桃(きんしとう)とも呼ばれますが、柳とも桃とも関係のないオトギリソウ科の植物です。

「びようの柳」「びようの花」などと、古くから俳句の歳時記類に登場していますが、作例は多くはありません。

金糸のような雄しべが美しいですが、こちらもそろそろ枯れた花が目立つようになりました。

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鶴見大学文学部日本文学科

2014年6月 3日 (火)

雪の下

先週末に撮った雪の下という植物です。

写真は真上から撮ったもので、根元が上の方にきてしまっているためわかりにくいですが、五枚の花びらのうち、大きな二枚が下に向かって垂れています。

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夏に咲くのに雪の下というのは面白い名前です。

  雪の下名のらで寒し花の色  越人

  日さかりの花や涼しき雪の下 呑舟

江戸中期の句です。夏の暑い日のもとでも、雪の下の白さには涼しさが感じられると詠まれています。

また雪の下は別名虎耳草ともいい、薬の原料になりました。

二枚の大きな花びらが虎の耳に見立てられたのではなく、丸くて毛の生えた厚みのある葉から、このように呼ばれるようです。

写真では上の方に写っている葉が雪の下の葉です。

葉の写真もきちんと撮っておけばよかったです。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年5月 6日 (火)

有磯海

有磯海(ありそうみ)は富山の海岸で、古来歌枕として大変有名な土地です。

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芭蕉は『おくのほそ道』の中で、有磯海を訪ねたいと思いつつ果たせなかった心残りを「わせの香や分け入る右は有磯海」の句に詠んでいます。

またこの辺りには、多祜の浦(たこのうら)という歌枕もあり、こちらは万葉の時代から藤が詠まれています。たとえば、次の越中の国守であった大伴家持の歌です。

  藤波の影なす海の底清み沈著(しつ)く石をも珠とぞわが見る

  (藤の花の影を作る湖の水が清いので、沈んでいる石も珠のように美しく見ることだ)

しかし、江戸時代には随分様子が異なっていたようで、安永七年に刊行された『おくのほそ道』の注釈書には「多祜の浦」について「海辺氷見の町の北、布施の海のほとり、今、田となる」と記されています。

この写真を撮った日には、海の向こうに雪をいただく立山連峰が見えました。

うまく写らず残念です。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年4月 2日 (水)

満開の桜

先月末から、新学期に向けてのオリエンテーションが始まっています。

総持寺の三門の隣にある大島桜が、今ちょうど満開です。

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きれいな白です。大島桜は近くに寄ると、桜の香りがよくわかります。

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これは四階の教室から撮りました。

今年もまた、美しい花を咲かせています。

この一年を充実したものにできるよう、私たちもともにがんばりましょう!

鶴見大学文学部日本文学科

2014年3月29日 (土)

卒業式と鶴見日本文学会賞

卒業生のみなさま、ご卒業おめでとうございます。

みなさんの未来が幸せに満ちたものでありますよう、教員一同、心からお祈り申し上げます。

これからもお一人お一人、それぞれの道を切り開いてお進みください。

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さて、今年も審査委員会による慎重な検討を経て、七名の方に鶴見日本文学会賞を授与致しました。

候補論文はいずれも力作でした。

受賞者のお名前と論文名は学報にてご覧ください。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年3月10日 (月)

卒業記念特別展示のお知らせ

3月14日は卒業式。

鶴見大学図書館では、10時から16時の六時間限定で、霊元天皇ゆかりの源氏物語扇面貼交屏風が公開されます。

扇面を貼り交ぜた屏風や、源氏絵の屏風は少なくありません。

しかし本屏風に貼られた扇は実際に扇として使われたもので、非常にめずらしく、おもしろいものです。

卒業生のみなさん、記念撮影はいかがですか。

どうぞお見逃しなく!

鶴見大学文学部日本文学科

2014年3月 9日 (日)

梅園

3月23日(日)はオープンキャンパスです。

高田信敬先生による模擬授業「笑いと謎―楽しい古典文学―」もお楽しみに。

高校の古文の授業とはひと味違った違ったお話がきけますので、ぜひいらしてください!

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小梅という種類の梅です。

花は一重で小さいですが、すっきりと伸びた枝に、たくさんのつぼみをつけています。

古今和歌集に「春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる」(春の夜の闇に梅の花の色は隠れても、その香は隠れようもない)と詠まれる通りの、香りの高さでした。

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こちらは大ぶりの八重咲きです。

枝が重たそうです。

青空を透かして見ましたが、こちらの梅は夜の闇の中でも白く浮き上がって見えそうです。

鶴見大学文学部日本文学科

2014年2月27日 (木)

福寿草

先日、早咲きの梅を見に行くと、福寿草が咲いていました。

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福寿草は元日草とも呼ばれ、新春の縁起物として人気がありました。

江戸時代の中頃、植木鉢が普及しはじめると、一般庶民が園芸を楽しむようになり、中でもおめでたい福寿草はいち早く商品化したそうです。

はじめは短い茎の上に花だけがつきますが、だんだん茎や葉がのび、ひとつの茎にいくつかの花が咲きます。

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こちらは少し育ったもの。

内側にぎゅっと力のこもったつぼみの姿も、きれいに開いた鮮やかな黄色の花弁も、ともに春の訪れを感じさせます。

 一本(ひともと)はかたきつぼみやふく寿草  召波

鶴見大学文学部日本文学科