2016年6月22日 (水)

梅雨時の行事【事務局だより】

空も気分も晴れない時期です。

しかし、心浮き立つ年中行事がないわけではありません。

旧暦6月15日は、山王祭で江戸の町が賑わいました。

ちなみに、16日は「和菓子の日」。

これにも古い由来がありますので、いずれ。

さて、山王祭は神田祭と隔年交互の催しです。申の年には必ず行われます。

100年ほど前、祭はこんな雰囲気でした。武内桂舟の絵をどうぞ。

Photo後ろに、鶏や猿が描かれます。

諫鼓鶏と幣猿は、山車の飾り物として有名でした。

どんな祭かを小さな脇役に語らせるところ、江戸の粋でしょうか。

なお、本年度の新規会員登録へのご応募、ありがたく存じます。

当選された方には、内定通知を発送いたしました。

講座会場受付にて、正式登録の手続きをなさってください。

本年度は、8月も講座を開催いたします。

紫式部学会事務局

2016年6月16日 (木)

古と新【事務局だより】

仕事の一区切りは、お茶(出来ればお菓子も)。

同じ一服ならば好みの器を取り出して、ということになります。

李朝の白磁、もともとは生活雑器だったのでしょう。

素朴で気取らず、手応え十分の重み。

500年くらい世の移り変わりを眺めてきた碗、と思います。

古陶磁に、この季節ですから新茶をいれました。

Cimg7649器が示すのは、作り手の感性や技倆だけではありません。

これを生み出した風土・文化、さらに経てきた年月まで語ってくれます。

憂さ晴らしの濁り酒が注がれたこともあるでしょう。

言葉にならない思いを載せて大切な人に出されたこともあるでしょう。

詩のひとつも書きたくなると言うもの。

さて、新規会員の応募締め切りは今週土曜日(18日)です。

お早めにどうぞ。

岩佐先生の手鞠ご希望の方は、その旨お書き添えください。

紫式部学会事務局

2016年6月 5日 (日)

古刹の初夏【事務局だより】

6月の声を聞くと、郊外の古いお不動様を訪ねます。

季節の花と、近くの洋菓子屋がお目当てです。

拝観料なしで重要文化財が見られるのも、ありがたい。

Photo中世の山城跡に紫陽花が花盛り。

(寺域に山がひとつ含まれている!)

あまりに多彩、初めて目にする品種がほとんどでした。

新緑の中に赤く見えるのは、早くも色づいた楓でしょうか。

Photo_2 小雨模様の境内を散策すれば、香の煙と読経の声が流れてきます。

ふと足下を見ると、色鮮やかな花。

これも紫陽花です。

Photo_3 ところで、本年度の新規会員登録は締め切りまで十分余裕がございます。

ご応募はお葉書でどうぞ。

岩佐先生の手鞠ご希望の方は、その旨お書き添えください。

紫式部学会事務局

2016年5月26日 (木)

至宝【事務局だより】

言われ続けて久しい人文科学の不振、わが国文学も例外ではありません。

しかし万葉集や源氏物語に代表される古典は、やはり日本の至宝です。

文学研究の衰退は、社会環境の変化にも起因するのでしょうけれど、

国文学者の側にも大きな責任があるのでは。

資料を読む力に乏しく、借り物の理論や図式で議論の花を咲かせる賢い人。

問題が発見出来なくなり、学説の交通整理と教科書風解説に熱心な大家。

メディアへの露出を本務とされる、著名大学の先生方・・・

このあたりに真の原因がありそうだ、とひねくれ者は思います。

信頼回復のために必要なのは、

圧倒的な研究能力と徹底した学問的誠実さ、などと考える時、

御著書・御論文を書き続けていらっしゃる岩佐美代子先生のお姿に、

大きな感動を覚えます。

先生は、今年90歳となられました。

Photo 学界の至宝、と申すほかありません。

過日、先生御製作の手鞠を頂戴しました(上の写真)。これも掌中の宝です。

さて、新規会員登録のご案内です。以下の要領でどうぞ。

*国文学にご関心のある方でしたら、どなたでも結構です。

 葉書に、住所・氏名・入会希望の旨をご記入のうえ、下記事務局まで。

*宛先

 230-8501 横浜市鶴見区鶴見2-1-3 鶴見大学文学部

 日本文学科内 紫式部学会事務局「新規会員」係

*締め切り

 平成28年6月18日(土)、必着でお願いします。

*応募者多数の場合、理事立ち会いのもとに厳正な抽選を行います。

 当選者には内定通知をさしあげます。

 残念な結果となった方には特にご連絡いたしません。

*当選された方は、6月26日(日)の源氏物語講座会場へお越しください。

 受付にて正式登録いたします。

*岩佐先生の手鞠を5名の新規会員に差し上げます。

 ご希望の方は、応募葉書に「手鞠希望」とお書き添えください。

では、お葉書をお待ちしております。

紫式部学会事務局

2016年5月15日 (日)

源氏の五月【事務局だより】

爽やかな日よりが続きます。

源氏物語の五月は旧暦、「つれづれと降りくらしてしめやかなる」頃です。

ご存じ箒木巻、雨夜の品定めが始まります。

では、江戸時代前期の小型絵入本から。

Photo光君と頭中将でしょうか、妙に可愛い図柄となっています。

左上の斜線は、もちろん雨の描写です。

本文の「女のこれはしもとなん(難)つくまじきはかたくもあるかな」に、

柳眉を逆立てられる方もおありでしょう。

しかし「男しもなむ子細なきものは侍るめる」ともありますので、

この一番は、痛み分け。

さて、新会員の募集時期が近づきました。

次回のこの頁で、応募要領をお示しいたします。

今年は、少し多く登録が可能であろうかと存じますので、ご宣伝ください。

なお、事務局に会員のお一人から弔問のお葉書を頂戴しました。

ご配慮、ありがたく存じます。

紫式部学会事務局

2016年5月 5日 (木)

蘭摧玉折【事務局だより】

風薫るこの季節に、悲報が届きました。

三角洋一会長のご逝去です。

昨年晩秋名誉会長秋山虔先生が亡くなられ、

今また三角先生をお送りしなければなりません。

紫式部学会は、大きな柱を失ってしまいました。

事務局にいただいたご筆跡を掲げ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Photoこまやかなご配慮のあふれるお葉書です。

周到重厚のご学風が大きく開花することを、誰もが願っておりました。

研究室の窓には、輝くばかり新緑。

紫式部学会事務局

2016年4月24日 (日)

翡翠の色【事務局だより】

本年度第1回の講座にご挨拶、新緑の本郷へ出かけました。

聴講の皆様はいつも熱心に耳を傾けていらっしゃいます。

通信費お支払いのために受付が混み合うこともございます。

お早めにお越しください。

今日も三四郎池の脇から上野へと歩きました。

途中で和菓子を求め、わが大学へ。

(休日でも研究室に出かけるのですから、この勤勉なこと!)

青磁の皿に盛ったところです。

Photo 高麗、12~13世紀でしょうか。

見込みに牡丹を刻し、落ち着いた緑の釉薬。

「翡色」と讃えられたものだと思います。

私たちが器を見る、のではなく、

永いあいだ器のほうが世の中のうつろいを眺めてきたのです。

古典文学と同じように。

紫式部学会事務局

2016年4月15日 (金)

一輪【事務局だより】

バラの花を頂戴しましたので、瀬戸の耳付壺に活けました。

古今集の中にも登場します。

「我はけさ初(うひ)にぞ見つる花の色をあだなるものといふべかりけり」

どこが薔薇だ、と思われますか。

(薔薇を音読して、少し変えると…)

T.シュトルム『遅咲きの薔薇』やウィンナ・ワルツ『南国のバラ』を連想される方もおありでしょう。

こんなことを書き続けていてはきりがありません。まあご覧ください。

Cimg7462 壺の箱書には「御深井」(おふけ)とありますが、古瀬戸の末裔。

末裔ですから、いわゆる古瀬戸より下ります。

17世紀前後と見ました。

(ご異論のある向きは、事務局までご一報ください)

それはそれといたしまして、『道草』へのご応募、ありがたく存じます。

当選された方には、小冊子を発送いたしました。

ご愛読くださいますことを。

紫式部学会事務局

2016年4月 5日 (火)

春の彩り【事務局だより】

桜舞う今日、入学式があちこちで行われました。

式の後、昼食のために大学を出ましたら、春らしい彩りの和菓子発見。

牛皮の裁ち落としに鶯きな粉をまぶしたものです。

(裁ち落としですから、不揃い)

Cimg7458 江戸中期の古伊万里と取り合わせ。

蛸唐草は嫌みになりがちですが、この皿の白抜きは上品に仕上がっています。

ついでに、裏も。

Cimg7461 なかなかの上手です(上手は「じょうて」とお読みください)。

なお、『道草』贈呈企画の締め切りは4月9日(土)。

ご希望の方は、お葉書をお忘れなく。

紫式部学会事務局

2016年3月27日 (日)

枝の桜【事務局だより】

藤原克己先生の講義も本日にて終了、4月からは高木和子先生です。

ご挨拶に本郷へ出かけ、上野まで歩きました。

(勿論、途中で和菓子を買うため)

あちこちの桜が、見頃に近づいています。

ところで、事務局脇では先日来工事を進めており、桜の枝が切られました。

早速頂戴して、幾本か研究室に飾ったところです。

その一つ、千数百年前の須恵器に活けた花をご覧ください。

2

地味な器ほど花を引き立てます。

瑞々しい桜と古代の焼き物の、不思議な出会い。

(万葉集より古い!)

なお『道草』ご応募締め切りまで、十分余裕がございます。

お葉書で、どうぞ。

紫式部学会事務局