第140回鶴見大学図書館貴重書展「草双紙の諸相―絵と文を読む江戸文芸」を開催しています。
今回の展示はこの春に新任でいらした日本文学科の神林尚子先生が担当しています。
草子モノの楽しい世界が図書館入口でにぎやかに展示されています。
色鮮やかな表紙がずらっと並んだ大展示ケースは迫力満点です
講演会とギャラリートークも行いますので、ぜひとも足をお運びください。
展示目録
Ⅰ 初期草双紙のすがた ―― 赤本・黒本と上方板草双紙
1 『福神目出度(ふくじんめでたひ)そろへ』 中本一冊 富川房信(吟雪)画 [江戸板]
2 『和漢(わかん)鼠(ねづみ)合戦(かつせん)』 半紙本一冊 〔長谷川光信〕画 [上方板〕
3 『〈新/板〉忠純情短冊(たゝすみなさけのたんざく)』 中本一冊(中巻存) [江戸板〕
4 『扨(さて)茂(も)其後(そののち)白髪(しらが)公(きん)時(とき)』
中本二巻二冊 柳川桂子作 鳥居清経画 安永六年(1777)刊
Ⅱ 黄表紙の登場 ―― 滑稽・諧謔と当世風俗
5 『昔々(むかし/\)噺(はなしの)問屋(といや)』
中本一冊 恋川好町作 北尾政美画 天明五年(1785)刊
6 『文武(ぶんぶ)二道(にどう)万石通(まんごくとをし)』
中本三巻三冊 朋誠堂喜三次作 喜多川行麿画 天明八年(1788)刊
7 『聞風(きいたふう)耳学問(みゝがくもん)』
中本三巻三冊 十返舎一九作 喜多川歌麿画 享和二年(1802)刊
8 『〈人相(にんさう)/手(ての)紋(すぢ)〉裡家筭見通坐敷(うらやさんみとをしざしき)』
中本三巻三冊 山東京伝作 [北尾重政]画 享和三年(1803)刊
Ⅲ 洒落本との交響
9 『〈通(つう)/言(げん)〉総籬(さうまがき)』
小本一冊 山東京伝作・画 天明七年(1787)刊 江戸・蔦屋重三郎板
10 『吉原(よしはら)楊枝(やうじ)』
小本一冊 山東京伝作 〔北尾政演〕画 天明八年(1788)刊 江戸・蔦屋重三郎板
11 『古契三娼(こけいのさんしょう)』
小本一冊 山東京伝作・画 天明七年(1787)刊 〈江戸・鶴屋喜右衛門板〉
12 『古契三娼』
小本一冊 山東京伝作・画 [天明七年(1787)]刊 〈江戸・蔦屋重三郎板〉
13 『傾城買四十八手(けいせいかいしじゅうはつて)』
小本一冊 山東京伝作・画 寛政二年(1790)刊
Ⅳ 「合巻」の時代 ―― 長編化と題材の広がり
14 『女達三日月於僊(をんなだてみかづきおせん)』
中本二編六巻二冊 山東京伝作 歌川豊国画 文化五年(1808)刊
15 『(「)忍弾仇汐汲(しのびごまあだなしほくみ)』
中本二編六巻三冊 瀬川路考作 歌川国貞(三代豊国)画 文政六年(1823)刊
16 『露時雨駕籠之渡(つゆしぐれかごのわたし)』
中本二編六巻二冊 十返舎一九作 北尾重政画 文政十一年(1828)刊
Ⅴ 長編合巻の世界 ―― 古典考証と長編伝奇物語
17 『偐(にせ)紫(むらさき)田舎(いなか)源氏(げんじ)』
中本三十八編百五十二巻(合十九冊) 柳亭種彦作 歌川国貞画
文政十二年(1815)~天保十三年(1842)刊
18 『根源実紫(こんげんみむらさき)』
中本十編二十巻(合五冊)存 笠亭仙果作 三代歌川豊国・二代歌川国貞画
嘉永五年(1852)~安政四年〈1857〉刊
19 『柳亭(りゅうてい)翁(おう)著書(ちょしょ)目録(もくろく)』写 一冊
柳亭仙果写(自筆) 天保五年(1834)~同十三年(1842)写
20 『白縫譚(しらぬひものがたり)』
中本六十一編百二十二巻(合百一冊)存 柳下亭種員・笠亭仙果・流水亭種清作
歌川国貞・二代歌川国貞・歌川芳幾画 嘉永二年(1849)~明治四年(1871)刊
Ⅵ 「開国」・開港と草双紙 ―― 「万国」風俗への窓
21 『弥次北八/横浜(よこはま)久里(くり)毛(げ)』
中本二編六巻(合一冊) 岳亭春信作 歌川芳幾画 文久元年(1861)刊
22 『弥次北八/横浜久里毛』
中本二編六巻(合一冊) 岳亭春信作 歌川芳幾画 文久元年(1861)刊
23 『童絵解万国噺(をさなゑときばんこくばなし)』三・四編
中本二巻四冊(合一冊) 仮名垣魯文作 歌川芳虎画 文久元年(1861)刊
「草双紙の諸相-絵と文を読む江戸文芸」
展示期間:平成27年6月25日(木)~7月15日(水)
特別講演会
「草双紙のさまざま-形態・内容の両面から」
日時:7月11日(土) 13:30~15:00
会場:図書館地下1階ホール
演者:神林尚子(本学文学部講師)
※参加費無料。事前申込は不要です。
アクセス:地図・図書館への道のり
(kt)