【高校生・受験生のみなさんへ】

2013年7月17日 (水)

道のべの木槿

7月21日(日)はオープンキャンパスです。

模擬授業では、新沢典子先生による古代神話についての楽しい講義がきけます。

受験生のみなさま、ぜひいらしてください!お待ちしています。

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早くも梅雨明けし、本格的な夏がやってきました。

上の写真は、公園で見かけた八重咲きの木槿(むくげ)です。

木槿は夏から秋にかけて咲きますが、俳諧では秋の季語です。

芭蕉が野ざらし紀行の旅で詠んだ「道のべの木槿は馬に食はれけり」も秋の句です。

和歌や連歌では木槿はあまり詠まれません。

「槿花一日の栄」の言葉があるように、朝に咲き夕べにはしぼむ花としてはかないイメージのある木槿ですが、江戸時代には盛んに栽培され、白・赤・紫、一重・八重など、多様な品種が生み出されました。

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『丹青弌斑』という本の中の木槿の図。

こちらは白い花弁で奥が赤い、一重の木槿です。

鶴見大学文学部日本文学科

2013年6月11日 (火)

はじまりの形【高校生・受験生のみなさんへ】

傘が手放せない季節となりました。

雨の日は、ゆっくり本と向き合うのにふさわしい。

さて、よくご存じの小説や詩がどのような形で生まれてきたか、ご存じでしょうか。

絢爛豪華な装丁・個性横溢の筆跡・時の流れを感じさせる原稿用紙・・・

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北原白秋『邪宗門』初版本、の複製です。

6月23日(日)オープンキャンパスでは、近代文学のお話と小さな展示を予定。

別会場で、著名作家の原稿や手紙も大公開します。

(6/18~7/11、図書館エントランスホール)

では、雨ニモ負ケズ、もうひとがんばり。

鶴見大学文学部日本文学科

2013年5月24日 (金)

柿若葉【高校生・受験生のみなさんへ】

ケヤキや銀杏の緑、月並みですが「滴るばかり」と形容したくなる美しさ。

ご存じでしょうか、柿もまた見事です。

柔らかく大ぶりの葉が陽の光を透かし風に揺れる風情は、なんと言ったものか。

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勉強も快調に進むさわやかな季節です。

明後日(26日)は、オープンキャンパス

緑の丘の上でお待ちしております。

鶴見大学文学部日本文学科

2013年4月 6日 (土)

春の日【高校生・受験生のみなさんへ】

花吹雪のあとに、新緑とさわやかな風の季節が続きます。

(桜吹雪は、別の話)

多少手荒な空模様の日もあるでしょうが、快適に新学期を乗り切ってください。

さて、桜が美しくあればあるほど、散るを惜しむのは、世のならい。

平安時代の有名な歌をひとつ。

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中央に「紀のとも則」、その左に「ひさかたの/ひかりのどけき」と続きます。

『百人一首』でおなじみの紀友則の歌。

それほど悩まなくても、と言いたくなるほどの顔つきではありませんか。

こんな文字をすらすら読めるようになりたい、と思うあなたにぴったりの学科です。

本物の古典資料を使ってお教えします。

5月26日(日)、風薫るオープンキャンパスへ、どうぞ。

鶴見大学文学部日本文学科

2013年2月25日 (月)

春を待ちながら【高校生・受験生のみなさんへ】

立春過ぎても、なかなか暖かくなりません。

日差しはさすがに、穏やかさを増しています。

寒さよりもっと厳しい時の流れから、書物を護り続ける施設。

数百年の努力が、大切な古典籍を現在に伝えてくれました。

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木立の奥、白壁の塀のさらに向こう側で、書物は静かに眠っています。

さて、3月24日(日)は今年最初のオープンキャンパス

川端康成の未発表原稿で話題の片山倫太郎教授がミニ講義担当です。

どうぞ、緑のキャンパスへ。

鶴見大学文学部日本文学科

2012年12月25日 (火)

冬の夜【高校生・受験生のみなさんへ】

寒波到来、お元気でしょうか。

一息入れるなら、なんと言っても和菓子にお茶。

(これは、担当者の意見です)

素敵な器があれば、さらに良し。

室町の根来(ねごろ)に小ぶりの大福をのせました。

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「コンライ」などと読んではいけません。

もう400年以上経っているはず。後ろは、破り継ぎ料紙の復元です。

ひっくり返して、高台を見ると・・・

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「東坊」とは、さてどこのお寺でしょうか。

健康に留意して、よいお年をお迎えください。

みなさんの希望がかなう新春でありますように。

鶴見大学文学部日本文学科

2012年12月 4日 (火)

源氏物語の遊び【高校生・受験生のみなさんへ】

寒い毎日、健康に気をつけてもうひとがんばり。

息抜きに、遊びの話です。

古典中の古典、『源氏物語』に取材した、室内遊戯があります。

扇を飛ばして的に当てる「投扇興」。

的と扇の位置関係で、得点が決まります。

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とても珍しい『源氏品さだめ』という本から採りました。

ついでに表紙も。

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文学にちなむ遊びには、まだいろいろなものがあります。

いずれ折を見てご紹介。

鶴見大学文学部日本文学科

2012年11月14日 (水)

梶の葉【高校生・受験生のみなさんへ】

いまごろ梶はおかしいでしょう、とおっしゃる方は学識十分。

そうです。梶は平安時代から七夕の景物でした。

ところが、晩秋の梶を見てびっくり。

変化のあるかたちと、鮮やかな黄色、うなりますね。

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自然の造形力、とでも言うのでしょうか。

背景は、名匠田中親美翁の作品です。

文学の中には、梶に限らず多くの植物が描かれます。

探してみてください。

鶴見大学文学部日本文学科

2012年10月 8日 (月)

再びお気に入り【高校生・受験生のみなさんへ】

スポーツに好適、食べ物もおいしい、ついでに勉強も、の季節となりました。

ちょっと古風な、机辺の脇役達をご紹介します。

蒔絵と銀金具の文房具です。

左から、紙に穴をあけて綴じるための錐・紙を切る小刀・筆2本・墨柄。

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背景は、田中親美翁制作の装飾経料紙。気品高く、豪華です。

小刀の銀金具に近づいてみましょう。

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典雅精妙な細工に驚かされます。

お気に入りを手元において、さあもうひとがんばり。

今、AO入試2期の面談期間です。

エントリーをお待ちしております。

鶴見大学文学部日本文学科

2012年9月 6日 (木)

今昔【高校生・受験生のみなさんへ】

秋の風情が感じられるようになりました。

これからもうひとがんばり、の季節です。

ところで新しい建物が出来た時、ここに何があったのだろう、と思うことはありませんか。

ほんの少し前のことがわからなくなったり、あっという間に変わってしまったり・・・

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100年ほど前、谷口香嶠(1864~1915)が描いた洛西長岡の秋です。

平城京の後、しばらく都がおかれました。

のどやかで、なんとなく古雅な風景が広がっています。

住宅地となった今からは、想像も出来ないほどの変化です。

さて、「のどやかで古雅な」文学を現代の情報機器に結びつけるとどうなるでしょう。

9月16日(日)のオープンキャンパスで、ちょっとお話しします。

秋の横浜へ、どうぞ。

鶴見大学日本文学科