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2020年10月

2020年10月19日 (月)

夜長の贅沢【研究室から】

言うまでもなく、読書の贅沢です。

先日、『論語義疏』が大きな話題となりました。

それには遠くおよびませんが、明代の版本を取り出し、読んでおります。

『論語正義』です。

好ましい書物としてよく知られた、毛氏汲古閣本。

(論語正義と汲古閣については、お調べください)

秋の夜長、ほんの少し贅沢。

Photo

朱の合点がかけられているところは、

「子ののたまはく、疏食を飯(くら)ひ水を飲み、肱を曲げて之を枕とす

 楽しみ亦その中にあり」と読みます。

注には「疏食、菜食」。野菜ばかりの食事は貧しい、と言う解釈です。

(菜食主義者が怒りそうな)

それはそれとして、どうせ読むのであれば、なるべく贅沢な本!

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2020年10月 4日 (日)

これも文房具【研究室から】

秋の夜長、読書三昧のここと存じます。

気分転換に、好みの万年筆をとりとめもなく走らせたり・・・

文房四宝で優雅に手習い、はもちろん理想的です。

その前に明窓浄机の書斎がほしいなどは、まあ絶望的な話。

ともあれ、机辺に趣味のよい文房具があるのは、ちょっとした贅沢でしょう。

そこで、変わった一品をご紹介します。

Photo今回、書物は脇役です。

学生の頃から、手巻きの懐中時計を愛用しておりました。

鎖との取り合わせを考えるのも、楽しみのひとつです。

それはそれとして、ボタン穴に止める横棒(Tバーと言います)が面白い。

シャープペンシルを仕込んでいます。Photo_2 繰り出し機構もちゃんと働きます。

何を書いたのでしょう。たとえば・・・

思いがけなく再会した昔の思い人に、走り書きをして手渡す。

もうこれは小説ですね。

ついでに申しますと、時計も本もほぼ100年程前に作られました。

鶴見大学文学部日本文学科研究室