« 2019年5月 | メイン | 2019年7月 »

2019年6月

2019年6月19日 (水)

水無月【お知らせ】

来る6月23日(日)は、オープンキャンパス!

入試や奨学金、卒業後の進路について詳しく御案内します。

この季節、鮮やかな緑とアジサイの花が大学のあちこちに見られます。

アジサイにつきましてはいずれ、今回は食べ物の話。

その名も「水無月」と言う和菓子があります。

関西の風土に根ざしたものですが、近年関東でも見かけるようになりました。

三角のういろう生地に小豆を載せた、簡素で潔い印象です。

通常白ういろうを使います。黒糖仕立てはちょっと珍しい。

Photo 皿は古染付、400年以前の作でしょうか。

ついでに申しますと、谷汲山華厳寺門前で三角のういろうを売っています。

昔は、蒸したてのういろうを糸で切り分けておりました。

(そうです、ういろうは蒸し菓子)

華厳寺は勅撰集にも出てきますので、お探しください。

では、会場にてお待ちしております。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2019年6月15日 (土)

青雲のゆくえ【研究室から】

若き日の夢。

輝かしく大きな明日を思い描くことは、青春の特権です。

田舎の家を片付けておりましたら、古い写真が出てきました。

裏に「若森村 川瀬/浅草東村 佐藤 共二大垣英語学校生徒」そして

「明治廿一年二月十九日記之」の墨書識語があります。

ふたりの少年は10代半ばでしょうか。

Photo 「大垣英語学校」は宣教師によって創られた教育機関。

現在、その系譜を引く学校は存在しないようです。

なぜ担当者の家にこの1枚が伝わったのか、全く分かりません。

明治21年(1888)の少年達は、どんな未来を夢見たのでしょう。

「若森村・東浅草村」ともに岐阜県大垣市近郊の旧地名です。

ひょっとすると、ご子孫かご親戚のかたがおいでかもしれません。

さて、水無月23日13時より、オープンキャンパス開催。

あなたの夢はなんですか。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2019年6月 3日 (月)

桑の実【研究室から】

緑の葉陰に小さな実が隠れています。

今時、桑の実を食べる方はいらっしゃるでしょうか。

正岡子規の好物でありました。

『飯待つ間』によると「何升」も食べたそうです。

子規は、柿や真桑瓜も大好きでした。

柿はともかく、真桑瓜の淡泊な味と高い香りは捨てがたい魅力。

名産地美濃国真桑村で、現在も在来種が栽培されているのかどうか。

それはそれ、まず李朝の白磁壺に桑を一枝挿しました。

Photo 丸々と愛らしい器ではありませんか。

敷板は、馴染みの和菓子屋さんから頂戴しました。

菓子作りの器具が古くなり、解体したその一部だそうです。

さて、6月8日(土)・9日(日)に近世文学会が本学で開かれます。

江戸文学資料の展示も、10日(月)まで行っております。

華やかな書物やまた貴重資料が目白押し、

展示ケースからあふれんばかりのお披露目です。

是非ご高覧願います。

鶴見大学文学部日本文学科研究室