« 2018年10月 | メイン | 2018年12月 »

2018年11月

2018年11月19日 (月)

鶴見日本文学会のご案内

日ごとに寒さの増してくる折柄、いかがお過ごしでしょうか。

去りゆく秋を惜しみつつ、今年も鶴見大学日本文学会秋季大会のご案内です。

日時:12月8日(土)14時〜

会場:鶴見大学会館 地下メインホール

講演:加藤弓枝(本学准教授)「正保版『二十一代集』の変遷」

   金 文京  (本学教授)「森川許六『和訓三体詩』について」

   ※予約不要、来聴歓迎

Photo

もちろんどなたでもご来聴歓迎、ご予約等は一切不要です。

どうぞ皆様お誘い合わせの上、賑々しくご来駕ください。

今年度から本学に赴任された加藤先生と、今年度で残念ながら本学を退官される金先生、

お二人揃ってのご講演が伺える記念すべき機会です。どうかお聴き逃しなく。

※なお、図版は(例によって)日本文学科ゆかりのあの方から頂戴いたしました。

 これはもしや、とご興味を持たれた方、どうぞ日本文学科の合同研究室へ、

 あるいは当日、日本文学会の会場にてお声掛けください。

Photo_2

鶴見大学文学部 日本文学科

2018年11月13日 (火)

ひとからひとへ【研究室から】

と申しても、物騒な感染症のことではありません。

人が愛玩し育てたものについて、です。

器であれば伝世品。掘りの手(発掘品)と対比されています。

たとえ粗末な碗であれ、猫の餌入れみたいな皿であれ、

長い年月、人の手を経たものには不思議な艶やかさが備わります。

(野趣横溢、新鮮素朴な掘りの手も、勿論魅力的です)

風景も同様、手間暇かけて幾世代も受け継がれた里山や庭の美しさ!

凝り過ぎた、あるいは媚びたお庭は、思わせぶりで嫌みですけれど。

ともあれ、ひさしぶりに谷戸の地形を生かした庭園へ。

Photo しばらく前に載せました雑木林の風情と比較してください。

時折ししおどしの音が、のどかに聞こえてきました。

さて、日本文学会秋季大会は目下鋭意準備中です。

御案内は次回といたします。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2018年11月 1日 (木)

晩秋【研究室から】

神無月も昨日で終わり。

源氏物語には十月の場面が多く描かれました。

華やかな紅葉の賀、光源氏の住吉詣、薫が出生の秘密を聞くのもこの月です。

神無月を惜しみ、帚木巻から左馬頭の述懐をご紹介。

Photo 「神無月のころほひ」ある上人に誘われ、

月の美しい夜宮中から一つ車に乗ってみれば、

なんと行く先は自分の愛人の家。

上人(「しょうにん」と読んではいけません)と色めいたやりとりをする。

左より2行目、上人(殿上人です)が左馬頭の愛人に歌を詠みかけ・・・

あとはご自分でどうぞ。

江戸時代前期の写本、秋草の金泥下絵が洒落ています。

大学ではこれから、いろいろな書類や手続きが必要となるでしょう。

特に4年生のみなさんは、遺漏のないよう気をつけて。

寒さに向かう時節がら、体調管理も大切です。

鶴見大学文学部日本文学科研究室