晩秋【研究室から】
神無月も昨日で終わり。
源氏物語には十月の場面が多く描かれました。
華やかな紅葉の賀、光源氏の住吉詣、薫が出生の秘密を聞くのもこの月です。
神無月を惜しみ、帚木巻から左馬頭の述懐をご紹介。
月の美しい夜宮中から一つ車に乗ってみれば、
なんと行く先は自分の愛人の家。
上人(「しょうにん」と読んではいけません)と色めいたやりとりをする。
左より2行目、上人(殿上人です)が左馬頭の愛人に歌を詠みかけ・・・
あとはご自分でどうぞ。
江戸時代前期の写本、秋草の金泥下絵が洒落ています。
大学ではこれから、いろいろな書類や手続きが必要となるでしょう。
特に4年生のみなさんは、遺漏のないよう気をつけて。
寒さに向かう時節がら、体調管理も大切です。
鶴見大学文学部日本文学科研究室