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2021年6月24日 (木)

学生企画展示もあと2週間です

現在鶴見大学図書館では角田先生の授業である「ドキュメント処理各論Ⅱ」の一環として、学生による企画展示を行っております。

私たちのチーム、第4班は「世界のおはなし」というテーマで展示しております。
後半の小テーマと開催期間は以下の通りです。
6月24日~7月1日「多種多様なキャラクター」
7月1日~7月8日「本当は怖い童話と昔話」
また、6月24日から7月8日の期間中にこれらの小テーマに加えて、『不思議の国のアリス』をテーマとした展示も併設します。
図書館内での配架場所は、請求記号「938.0/D-5」の書架に『不思議の国のアリス』やこの物語についての研究書や解説書がありますので、展示されている以外の本も探してみてください。

_img_3409_2Lewis Carroll (Charles Lutwidge Dodgson)『Alice's adventures in wonderland』
Boston ; Lee and Shepard. 1869 鶴見大学図書館所蔵

Cat_img_3430_2 Teaparty_img_3431

不思議の国のアリスは、1865年に初めて刊行されたルイス・キャロルの作品です。写真の貴重書は1869年、つまり初刊から5年後にアメリカ・ボストンで刊行された版です。
主人公の少女、アリスが白いうさぎを追いかけて不思議の国に迷い込み、しゃべる動物や動くトランプなどの様々なキャラクターたちと出会いながらその世界を冒険していく、というお話ですが、この物語は最初から出版するために書かれたものではありません。
 作者のルイス・キャロルは今でこそ童話作家として有名ですが、元々は数学者であり、オックスフォード大学にて講師をしていました。同じ大学の古典学者の娘、アリス・リデルのためにキャロルがボートの上にて即興で作って聞かせた話、これこそが不思議の国のアリスの始まりです。
 そのため、この物語の冒頭にある献呈詩にはボートの上で作って聞かせた、まさに不思議の国が生まれた時の情景が描かれていたり、続編である『鏡の国のアリス』の巻末の跋詩にアリスの名前が組み込まれていたりと、至る所でもともとは特定の個人のための物語であったことを感じることができます。これらの工夫は原典である英語版はもちろんのこと、和訳版においても訳者の努力によりできる限り再現されているため、是非注目してみてほしいところです。
私たちのチーム、第4班の展示にぜひとも足をお運びいただければ幸いです。

企画展前半のブログ記事はこちら Qr_527394
ブックリストはこちらQr_527185_2Twitter:@Tu_DoC2021

(ドキュメンテーション学科学生企画展示4班)