穏やかな日差しです。
ことしの日本文学会賞受賞者が決まりました。
会報と学報にお名前を紹介し、みなさんの研鑽と努力を讃えます。
新4年生の方々も、高水準の卒業論文をめざしてください。
さて、いよいよ春爛漫。
江戸末期の洛西、「花の寺」の絵をご紹介します。
鐘楼の前にしだれ桜が咲いています。
図版の都合で花が橙色になってしまい、申し訳ありません。
俗塵を洗い流したようなのどかさは、十分感じていただけるでしょう。
では、みなさんの未来が夢と幸いにあふれていますことを。
鶴見大学文学部日本文学科
立春過ぎても、なかなか暖かくなりません。
日差しはさすがに、穏やかさを増しています。
寒さよりもっと厳しい時の流れから、書物を護り続ける施設。
数百年の努力が、大切な古典籍を現在に伝えてくれました。
木立の奥、白壁の塀のさらに向こう側で、書物は静かに眠っています。
さて、3月24日(日)は今年最初のオープンキャンパス。
川端康成の未発表原稿で話題の片山倫太郎教授がミニ講義担当です。
どうぞ、緑のキャンパスへ。
と言っても、落とし物のことではありません。
手元に、本居宣長の優れた注釈書『古今集遠鏡』薄様刷り特製本があります。
薄様なので、通常6冊か4冊仕立てのところ、2冊で済みます。
問題は、その巻首に見える蔵書印。
「新渡戸/図書」つまり新渡戸稲造(1862~1933)が持っていたものです。
前の5000円札でお馴染みでしょう。
外国語に堪能な国際人も、日本の古典をちゃんと読んでいた、と言うこと。
文学部の皆さんなら、当然・・・であってほしいと思います。
今日は立春、定期試験も一段落というところでしょう。
卒業後に思いをはせる人、これからの勉強を考える人
新しい出発までの時間はとても大切です。
みのりある日々を積み上げてください。
冬の間しっかりと力を蓄えた生命が、開花する季節です。
先日、まだ雪の残る山里で見かけた紅梅。
青空に映え、凛と咲いていました。
卒業論文を無事提出されたみなさん、まだ口述試問が残っています。
気を抜かないように。
そして、日本文学会賞の応募締め切りは2月12日(火)です。
是非エントリーしてください。掲示も出ております。次は、貴重書展示のご案内。
1月23日より2月19日まで、図書館エントランスホールが会場です。
静嘉堂文庫の歌書箪笥と同一工房作の蒔絵箱も出品中!
遊び道具・遊び心あふれるの展示です。
(解題は、目下制作中。遅れておりましてすみません)
是非どうぞ。
あけましておめでとうございます。
さすがに寒、しんしんと冷えますね。
100年ほど前の、古刹の雪。
厳しくとも、ゆとりの感じられる光景ではありませんか。
画家は谷口香嶠、場所は銀閣寺です。
ところで、新春の展示をご案内。
年の初めの展示は、源氏物語研究所の担当です。
源氏物語のあそび 1月23日(水)~2月19日(火)
図書館ホームページもご覧ください。
紫式部学会と武蔵野書院の後援、楽しい催しにしたいと担当者は申しております。
(しかしながら、書目選択と解題に追われて・・・)
寒波到来、お元気でしょうか。
一息入れるなら、なんと言っても和菓子にお茶。
(これは、担当者の意見です)
素敵な器があれば、さらに良し。
室町の根来(ねごろ)に小ぶりの大福をのせました。
「コンライ」などと読んではいけません。
もう400年以上経っているはず。後ろは、破り継ぎ料紙の復元です。
ひっくり返して、高台を見ると・・・
「東坊」とは、さてどこのお寺でしょうか。
健康に留意して、よいお年をお迎えください。
みなさんの希望がかなう新春でありますように。
久松潜一博士に始まり、碩学俊才が日本文学科の伝統を築かれました。
志田延義・池田利夫・山下一海・羽鳥徹哉の諸先生も
輝かしい足跡を残していらっしゃいます。
古田東朔先生や岩佐美代子先生、その他多くの方々がご活躍中。
みなさんは、その伝統の最も新しいところにいるわけです。
すばらしい卒業論文を書き上げ、日本文学会賞に挑戦!
この賞は今年で第3回となります。
久松博士の原稿、昭和5年(1930)に書かれました。
36才の筆跡とは思えないほど、老成の趣を湛えています。
寒い毎日、健康に気をつけてもうひとがんばり。
息抜きに、遊びの話です。
古典中の古典、『源氏物語』に取材した、室内遊戯があります。
扇を飛ばして的に当てる「投扇興」。
的と扇の位置関係で、得点が決まります。
とても珍しい『源氏品さだめ』という本から採りました。
ついでに表紙も。
文学にちなむ遊びには、まだいろいろなものがあります。
いずれ折を見てご紹介。
卒業論文に追われる4年生、来年へ向けて思案投げ首の3年生。
平生の勉強でも、調べることは山ほどあります。
気になる古典籍を見るために、郊外の文庫へ出かけました。
(文庫本の類ではありません)
小高い丘の上、雑木林の中の静かな閲覧室に、閲覧者ただ一人(つまり私)。
帰りになじみのお店で和菓子を買ったことは、勿論です。
散策をかねて、少し遠くの図書館へ出かけてみてはいかがでしょう。