冬空に薫る【研究室から】
さすがに師走、寒くなりました。
12月は花に乏しいものの、しかしロウバイの季節です。
慌ただしく仕事に追われているからと言って、狼狽ではありません。
蝋梅です。
南京梅とか唐梅とか呼ばれることもあり、日本では江戸時代の初めにお目見え。
後水尾天皇(1596~1680)の頃、朝鮮半島経由でやってきたとか。
ですから、平安の歌人も室町五山の詩僧も知らなかった風雅です。
夕暮れ時、散策の途中で見かけました。
とは言え、強い匂いのあふれる時代ですので、気付かれないかもしれません。
花に限らず、食べ物もむやみに刺激的な味や香りが流行しているようです。
あっさり淡泊、飽きのこないものの方が良いと思います。
しかしこれは少数意見でしょうね。
鶴見大学文学部日本文学科研究室