四行詩【研究室から】
この言葉から、何を思われますか。
五言七言の絶句、梁塵秘抄の今様はなかなか良い答えです。
(近代今様の手練れは、佐藤春夫)
三行ならば石川啄木の短歌を思い出してください。
でも今日はペルシャの四行詩ルバイヤート。
数学・天文学に優れたオマル・ハイヤームは、ルバイヤートの名手でした。
(当時世界最高水準の数学者で、暦の研究でもグレゴリオ暦を超えています)
フィッツジェラルドの英訳により、欧米全体で高く評価されます。
では、1872年版をご覧ください。巻頭にハイヤームの略伝があり、これがまた良く出来ています。
日本語訳もいくつかありますので、英訳と対照してはいかが。
(太宰治も小説中に引用しています)
ついでに申しますと、今日(4日)がハイヤームのなくなった日。
日本で言えば、平安時代を生きた詩人です。
その頃、我が国では今様が流行していました。
東西の四行詩を読み比べてみるのも、おもしろいでしょう。
さて、洋書を手にしている方、古典籍を読んでいる人、
(影印本や複製本でも結構)
あなたはとっても素敵です。
鶴見大学文学部日本文学科研究室