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2021年10月

2021年10月20日 (水)

寝耳に水【研究室から】

文房具の話。

明窓浄几に精良の文房具は、大きな喜びです。

(この、暮らしにくい世の中であればこそ)

その主役は、何と言っても筆墨硯紙。

しかし脇役にもこと欠きません。

筆筒・硯屏・文鎮、そして水滴。

雀や蛙、犬など水滴の意匠はさまざまです。

瀬戸の焼き物をひとつお目にかけます。Photo水が出るのは、気持ちよさそうに眠る猫の耳。

寝耳に水、の文房具です。

厳めしい虎が鼻から水を出す、なかなか秀逸な水滴も。

なお、本学科を長く指導してくださった貞政少登先生の遺墨展がございます。

11月20日(土)より26日(金)まで、上野の森美術館にて開催。

学内にポスターも掲示されています。

文房具へ戻り、お好みの主役・脇役で机辺を飾ってみてはいかがでしょう。

さて、秋の夜長にもう少し調べ物!

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2021年10月 7日 (木)

おっと、あぶない【研究室から】

ご亭主は危険人物、と言うことではありません。

自転車を走らせておりまして、おもしろい狛犬に出会った話です。

狛犬は、時代・地域・素材・石工によって多様な変化があります。

小さなお社の狛犬もそれぞれ個性があって、見飽きしません。

近現代の作は画一的で、面白味が希薄です。

(人件費のせいか石材の問題か、輸入物もかなりありそう)

吽形の狛犬が子供に手を差し伸べる形、ですけれど・・・Photo子供は押されて今にも落ちそう!

必死の抵抗、親の手に食らいついているように見えます。

明治26年(1893)の作。120年以上落ちないその頑張りに、拍手。

鶴見大学文学部日本文学科研究室