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2021年6月 7日 (月)

変化【研究室から】

「へんか」でも「へんげ」でも、お好きな読み方で結構です。

花の色の多彩・微妙は、アジサイがその代表格。

土質によっても色調が変化します。

唐の時代玄宗と楊貴妃のころ、一日数回色の変わる花があったそうです。

「花妖」と呼ばれました。

アジサイへ戻って、古典文学にはなかなか登場しません、

飛び離れて古く、万葉集に例があります。

江戸時代、そして近代になってから、広く好まれるようになったのでしょう。

小説家では泉鏡花、画家では鏑木清方が愛好家の代表格。

鏡花の作品に清方が挿絵を描いたものは、人気があり高価です。

絵師鰭崎英朋も、鏡花の小説に彩りをそえました。

(英朋については、以前ご紹介したことがあります)

この時期ですから、爽やか・あっさりの染付に再度登場してもらいます。

アジサイにちなむ涼しげな和菓子を載せました。

Photo江戸の後半、伊万里です。

裏側が洒落ていますので、見参見参。Photo_2高台内の印は、この時期の伊万里染付にしばしば見かけます。

もとの字は「乾」でしょうか。

なお、研究棟脇の雑木林でホトトギスが鳴いていました。

その昔、コウモリを見たこともあります。

研究棟の廊下には、時にムカデも出てきます。

自然豊か、と言うことでしょう。

鶴見大学文学部日本文学科研究室