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2019年12月

2019年12月27日 (金)

冬景色【研究室から】

さすがに師走、寒い毎日です。

(担当者の住むあたりでは、先日初雪が降りました)

平安時代、特に都の冬は厳しかったでしょう。

源氏物語にもさまざまな冬気色が描かれます。

宇治十帖の名場面、川波に揺れる小舟は印象的です。

ただし、十二月の話ではありません。

(いつであるかはお調べください)

120年ほど前の源氏絵をお目にかけます。

Photo

描かれた人物にやや気品の欠けるところは、明治の作ゆえでしょうか。

匂宮と浮舟よりも、宇治川の雪景色が秀抜です。

冬休みには、是非古典文学を!

では、よいお年をお迎えください。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2019年12月 9日 (月)

三色【研究室から】

暦の残りも少なくなりました。

「軸露わに」「軸のもとまでまきよせて」などの言い回しが残っております。

巻子本の暦が用いられた頃の話です。

木々がすっかり葉をおとしてしまうのも間近。

おもしろい風景に出会いました。

常磐木の緑と、桜紅葉と、銀杏の黄葉が並んでいます。

Photo 三原色ですね。

これからますます寒くなります。

万全の体調で冬を乗り切ってください。

なお、日本文学会秋季大会においでくださった皆様、

遅ればせながら心より御礼申し上げます。

では新しいカレンダーを用意しましょうか。

「御経に似てゆかしさよ古暦」(蕪村)

こちらは、折本の暦です。

期せずして書誌学に及びました。

鶴見大学文学部日本文学科研究室