十三夜【研究室から】
明後日は旧暦の9月13日、栗名月です。
8月15日の芋名月を眺めた方は、栗のほうもどうぞ。
一方だけ賞美することは、片見月または片月見と言われました。
(この両語、どちらかがmetathesisを起こしたのではないでしょうか)
十三夜をめでる習慣は、平安時代(10世紀)に成立しています。
では、例によって和菓子と器を。
薄の焼き印と月、緑は野原でしょうか。
さて、明日から大学祭(紫雲祭)が始まります。
最終日が十三夜ですので、月を眺めつつの家路も風流かと。
そうそう申し忘れました。
まさか『十三夜』を読んだことがない、とは仰らないでしょうね。
樋口一葉のこの小説を読むと、益田太郎冠者の「癇癪」を思い出します。
桂文楽が絶品でした。
ここから近代の大茶人鈍翁へ話を延ばすこともできますが、それはまた。
鶴見大学文学部日本文学科研究室