彼岸のころ【研究室から】
研究室から本山参道へ下りて、少し涼しくなった境内へ。
この時期、墓参や諸堂拝観の方々が多く来られるのに出会います。
余計なことを申せば、仏教発祥の地インドに彼岸法要はありません。
ゆかりの人々を偲ぶ、日本の伝統行事です。
(中国の彼岸については、まったく知識なし)
ただし平安時代では、転居や縁結び、通過儀礼に適した吉日でもありました。
源氏物語では、秋の彼岸に新造の六条院へ引っ越ししています。
それはそれといたしまして、彼岸と言えばおはぎ。
なじみの和菓子屋さんでは、白胡麻のおはぎを出しています。
ちょいと珍しいでしょう。
担当者のふるさとでは、稲の取り入れが終わった後、おはぎを作って祝います。
「秋あげ」と言っておりました。
しかしそのふるさとは、少しずつ荒廃が進んでいます。
穀物輸出大国が食料輸入に転じ、人口爆発が起こった時、
一体私たちはどうすればよいのでしょうか。
と、至極真面目な話となったところで、今回はこれまで。
鶴見大学文学部日本文学科研究室