花盛り【研究室から】
「夏ごろ、はちすの花のさかりに」とは、源氏物語鈴虫巻の書き出しです。
蓮は、実が入った花托の形が蜂の巣ににているところから名付けられました。
蓮の実は、勿論食べられます。美味かつ薬効も期待できるとか。
源氏物語では、小野の山里を訪れた客に蓮の実が出されました。
今の時期は、蕾と花托との両方が見られます。蓮は仏教と縁の深い植物です。
しかし中国では、釈尊以前から花を愛で、根や実の利用が盛んです。
また艶やかな花の姿から、美女を連想することがありました。
蓮の音が「憐」と同じなので、異性への情感も重なります。
(「憐」には可愛く思う、の意味があります)近くの蓮田まで足をのばすと、このような風景に出会います。
猛暑の候、十二分のご自愛を。
鶴見大学文学部日本文学科研究室