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2023年5月10日 (水)

青葉がくれ【研究室から】

日一日と緑が深くなるこの頃、桜の舞う風景はもう夢の彼方です。

キャンパスの若葉や木漏れ日、そして吹きすぎる五月の風。

気持ちよく勉強できる季節です、ね。

研究棟から鐘楼の脇を通って、本山の境内へ出てみます。

木立の美しさは、ひとしお。Photo風格ある建物を静かに包む、緑の境内です。

「春のゆくゑをしらぬまに

 ひとの心もうつろひぬ

 髪に舞ひけむさくらばな

 青葉がくれとなりにけり」(読み人知らず)

さて、やはり食い気。

なじみの和菓子屋では、菖蒲饅頭を作っていました。

(織部饅頭を一工夫したもの、焼き印が菖蒲です)

薯蕷をふんだんに使った皮と漉し餡が、とてもおいしい。

妙に気取ったり新しがったりするお菓子より、はるかに上等です。

Photo_2平凡に見えながら、しっかりと作られた食べ物は、なかなかに得がたい。

新茶が楽しみです。

鶴見大学文学部日本文学科研究室