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2022年10月10日 (月)

神無月のころ【研究室から】

徒然草の「栗栖野といふ所を過ぎて」を思い出される方もおられるでしょう。

が、源氏物語の帚木です。

「神無月のころほひ、月おもしろかりし夜」に女性の家を訪れる話。

「ころほひ」が「ころ」となっている本もありますので、徒然草と同じ表現。

ある殿上人が女性のところを訪れると言うので、同車して出かけてみると

なんと自分の恋人の家でありました。Photo「風にきほへる もみぢの みだれなど あはれに けにみえ」とあります。

江戸時代前期の能筆、おっとりと品の良い書です。

書き手が特定できるのではないか、と思いますが、まだ調べておりません。

紅葉の金泥下絵も洒落ています。

ことしは何処の紅葉を眺めましょうか。

鶴見大学文学部日本文学科研究室