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2022年9月25日 (日)

花より団子、ではなく【研究室から】

この時期はおはぎ。萩の花の次です。

各地で多彩なおはぎが作られています。

みなさまのふるさとでは、どんなおはぎを食べていますか。

小豆(粒餡・漉し餡)、きな粉、ごまが一般的な形です。

担当者はきな粉のおはぎが苦手でした。

きな粉のおいしさを実感するようになったのは、かなり後年です。

それはそれとして、今回はごまのおはぎに登場して貰います。Cimg0023洗練された形ではありませんが、貫禄十分。

器は江戸中期の藍九谷です。

秋草と蔓帯のしゃれたデザインで、何を載せても引き立ちます。

小豆は、奈良時代以来の食材です。

小豆粥は『土左日記』にも出てきます。

室町時代におはぎの原型はあったでしょうが、まだ砂糖は普及していません。

甘くないおはぎでしょう。

江戸時代になって、大いに好まれる食べ物となりました。

では、秋の夜長、お茶とお菓子と読書でお楽しみください。

鶴見大学文学部日本文学科研究室