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2022年4月12日 (火)

夏間近【研究室から】

汗ばむほどの陽気です。

桜はほとんど散り去って、緑が日に日に濃くなります。

源氏物語の4月は、旧暦ですから勿論初夏。

4月を描いた印象深い巻のひとつが蓬生です。

赤鼻の姫君末摘花は広大なお屋敷にわびしく暮らし、偶然光源氏と再会。

この巻には様々な草木が書き込まれています。

浅茅・葎・松・藤・橘・忍ぶ草そして蓬。

江戸時代前期の写本でご覧ください。Photo中程、5行目に「四月ばかりに花ちるさとを」とあります。

ここから、源氏が荒廃した常陸宮邸を通りかかる話へ発展。

古風で不器用、容貌も冴えませんが、物語中最も幸せな女性のひとりでしょう。

是非ご自分でお確かめ願います。

鶴見大学文学部日本文学科研究室