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2022年2月

2022年2月25日 (金)

春待つ里山【研究室から】

風は冷たいながら、さすがにおだやかな日差しとなりました。

少し足を伸ばして、里山の散策。

枯れ葉の道やにお積みの田など、冬の風情が残っています。Photo念のため申しますと、これは東京都内の景色です。

谷戸の奥に棚田があったり、湧き水には小野小町の話が伝わっていたり。

どこを見ても飽きない里山でした。Photo_2気ままに半日、ほとんど誰にも会わない静かな山路。

(明日あたり筋肉痛になるのでは、と少し心配です)

まだ入試や学期末の行事の行事が続きます。

お元気でお過ごしください。

そして家にこもることの多いこの頃、ときには野山を歩いてみませんか。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2022年2月11日 (金)

春立てば【研究室から】

立春過ぎての雪となりました。

平安時代の和歌では、春になって降る雪が「残りの雪」です。

消え残っている雪ではありません。

(この話、以前記事にしました)

「春たてば花とや見らん白雪のかかれる枝にうぐひすのなく」

数ある古今集版本のうち、江戸時代に最も早く出版された本でご覧ください。Sagabonkokinshu左から2行目、素性法師の歌です。

右から2行目「鶯のこほれる涙」が読めますか。

冬の寒さに鶯の涙さえ凍る、と言う着想のこまやかさ!

伝嵯峨本と呼ばれる、堂々の書物です。

同じ読むのであれば、贅沢な本。

本学図書館には、多くの古典籍があります。

展示や授業で実物に接することが出来るでしょう。

鶴見大学文学部日本文学科研究室