波紋さまざま【研究室から】
今日は、パリ祭。フランス革命記念日です。
革命の影響は、驚くほど広く遠くに及びました。
波紋の結果が肯定的なものばかりではなかったことは、勿論です。
C.ディケンズやA.フランスの小説をお読みください。
中世からの伝統で、パーチメントの見事な宗教書が作られましたけれども、
革命以後、美術品としても価値の高い大型写本は見られなくなる、とか。
(東京芸大の先生から聞いたところを受け売り)
書物の歴史から姿が消える直前の写本は、こんな風情。ラ・マルセイエーズの歌声が響く少し前のグレゴリオ楽譜です。
中世の写本に比べると、ずいぶんすっきりとして読みやすくなっています。
音符が四角であることや4線譜であることも、面白いでしょう。
ハイドンが活躍し、モーツアルトが生まれる頃に作られました。
縦50㎝に迫る大型本は、存在感十分。
革命以後作られなくなった書物の、形見です。
文化大革命や明治維新後の廃仏毀釈については、いずれ。
鶴見大学文学部日本文学科研究室