花の君子【研究室から】
蓮の花盛りです。何を連想されますか。
赤猪子の歎き、遍昭が歌う露の玉、今昔の源大夫、源氏物語にも・・・
みほとけのゆかりを思われる方もあるでしょう。
漢籍では、女性と結びつく例が結構多いのです。
蓮も恋も音はレンだから、と言う説明を聞いたことがあります。
蓮は平声、恋は去声ですので、さてどうでしょう。
宋代の儒者周敦頥は、蓮を花の君子と讃えました。
(「はなのきみこ」と読んではいけません)
ここから煙草を君子になぞらえた也有へ脱線するのは、また別の機会に。
周先生曰く「香遠益清」と。
浄土経典には、黄蓮華や青蓮華が書かれます。
もし実体と関わらせるならば、蓮ではなく睡蓮でしょう。
気持ちよく夏休みを迎えられるように、もう一歩!
鶴見大学文学部日本文学科研究室