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2014年6月

2014年6月17日 (火)

オープンキャンパスのお知らせ

6月22日(日)はオープンキャンパスです。

模擬授業は三宅知宏先生による「”ことば”の分析」です。

受験生のみなさま、ぜひいらしてください!

梅雨の晴れ間が続いています。

少し前ですが、梔子(くちなし)が満開でした。

梔子は甘い香りが特徴的で、夜の暗闇の中でもそれとわかるほどです。

『源氏物語』を原作にした『あさきゆめみし』という漫画では、六条御息所の生霊が夕顔を取り殺すシーンで、梔子の香りが非常に印象的に用いられています。

(ただし、こうした描写は原作にはありません。)

今はしぼんで黄色く変色してしまっているものが多くなりました。

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秋には赤い実を結び、「山吹の花色衣主や誰問へど答へずくちなしにして」と詠まれるように、実は染料になります。

もう一つ、今咲いていたのが未央柳(びようやなぎ)。

金糸桃(きんしとう)とも呼ばれますが、柳とも桃とも関係のないオトギリソウ科の植物です。

「びようの柳」「びようの花」などと、古くから俳句の歳時記類に登場していますが、作例は多くはありません。

金糸のような雄しべが美しいですが、こちらもそろそろ枯れた花が目立つようになりました。

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鶴見大学文学部日本文学科

2014年6月 3日 (火)

雪の下

先週末に撮った雪の下という植物です。

写真は真上から撮ったもので、根元が上の方にきてしまっているためわかりにくいですが、五枚の花びらのうち、大きな二枚が下に向かって垂れています。

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夏に咲くのに雪の下というのは面白い名前です。

  雪の下名のらで寒し花の色  越人

  日さかりの花や涼しき雪の下 呑舟

江戸中期の句です。夏の暑い日のもとでも、雪の下の白さには涼しさが感じられると詠まれています。

また雪の下は別名虎耳草ともいい、薬の原料になりました。

二枚の大きな花びらが虎の耳に見立てられたのではなく、丸くて毛の生えた厚みのある葉から、このように呼ばれるようです。

写真では上の方に写っている葉が雪の下の葉です。

葉の写真もきちんと撮っておけばよかったです。

鶴見大学文学部日本文学科