貴重書ミニ展示「文華荘厳-祈りと悟り-」
入学祝いの展示として「文華荘厳-祈りと悟り-」を開催しています。
ごあいさつ
小さな展示へ、ようこそ
春爛漫、キャンパスは桜に包まれています。新入生のみなさん、そして新学期を迎えられる方々にも、歓迎の言葉を申したく存じます。どうぞ知の宝庫へおいでください。お待ちいたしております。
さて図書館には、音に聞こえた古典籍コレクションがあり、学科編成上、国文学・英文学・医学史等の書物群が筋の通ったものとなっています。また優秀な書誌学文献や古文書を収蔵し、教育と研究に役立てているのは勿論です。さらに、本学創立と深く関わる仏典にも、きわめて価値の高い重要文献を数えることが出来ます。この展示では、世界最古の印刷物の一つ百万塔陀羅尼以下道元禅師自筆道正庵切まで、まことに小規模の催しですが、かけがえのない貴重資料ばかりをお目に掛けます。
さて、先般開催されて大きな話題となりました顔真卿展には、20万人以上の入場者が押しかけたそうです。今回の小さな展示も、6点中4点は顔真卿と同時代の筆跡ですので、稀少性・意味の重さを理解していただけると思います。一字一字心を込め、ひたすら真理を求める営みが、壮麗な経典となって伝えられました。「なんだ、抹香臭い」と仰らずに、その料紙その筆跡、あるいは装丁や表具を鑑賞してください。大聖武の力感溢れる様式やいかにも厳しく鋭い道正庵切の書風が、時代を超えてあなたに語りかけるでしょう。
令和4年3月 鶴見大学図書館
【展示目録】
・百万塔(付 自心印陀羅尼1巻)神護景雲4年(770)以前制作 1基
・大般若経 巻176~180 永恩具経(横浜市指定文化財) 奈良時代写 5巻
・大般若経 巻190断簡(法隆寺虫食経) 神護景雲元年(767)行信発願 1紙
・賢愚経 巻9 善事太子入海品 伝聖武天皇筆 大聖武 奈良時代写 額装1面
・金銀交書経 不空羂索神変真言経 巻28 28行 平安時代後期写 1幅
・対大己五夏闍梨法 道元禅師自筆 道正庵切 寛元2年(1244)写 額装1面
第75回鶴見大学図書館貴重書ミニ展示「文華荘厳-祈りと悟り-」
【会期】2022年3月26日(土)~4月27日(水)
開館時間は図書館ホームページのカレンダーをご確認ください。
(hh)