源氏の弥生【研究室から】
今日(土曜)は、汗ばむほどの陽気。
花粉症の悩ましい日でもありました。
平安時代の春に、鼻水を垂らしたり目をこすったりした人はいたのでしょうか。
それはともかく、源氏物語には3月の話が結構書かれています。
光源氏の北山行き(若紫)・右大臣邸の藤(花宴)・須磨への旅立ち(須磨)
海の暴風雨(須磨)・桐壺院の夢(明石)・明石の姫君誕生(澪標)など。
しかし、宇治十帖では弥生の記事が少ないようです。
それはそれとして、冷泉帝の御前で行われた絵合も3月でした。
奈良絵本の源氏物語を御覧下さい。絵合終了後「二十日あまりの月さしいでて」とあり、ちょうど今頃です。
これからカタクリ・桜・躑躅・藤と続きます。
楽しみの多い季節となりました。
鶴見大学文学部日本文学科研究室