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2024年5月

2024年5月23日 (木)

ほととぎす【研究室から】

梅雨間近です。

木々の緑が日ごとに濃くなり、紫陽花も咲き始めました。

源氏物語の5月は、雨夜の品定め・螢の巻の物語談義など、多彩。

花散里の巻は「五月雨の空めづらしく晴れたる」日のことを綴っています。

では、明暦3年(1657)安田十兵衛版で御覧ください。Photo光源氏が見上げる夜空に、月と時鳥。

「二十日の月さし出づるほどに」とありますが、月はどう見ても満月に近い。

羽根を毟られた鶏のように見えるのが、ほととぎすです。

大学や本山でほととぎすを聞いたことはありません。

多摩丘陵や鎌倉の山間では、さかんに鳴いています。

同じ名前の植物もありますので、お調べください。

ついでに申しますと、ほととぎすが登場する仏典もあるのです。

(偽経とされていますけれど)

この話はいずれ。

鶴見大学文学部日本文学科研究室

2024年5月 5日 (日)

やはり今日は【研究室から】

気持ちのよい晴天。

若葉が風に揺れて、自転車を走らせるのにも好適な日でした。

自転車でどこへ出かけたかと言えば、なじみの和菓子屋です。

別の話題にしようかとも思いましたが、やはり今日は・・・

古伊万里の佳品と取り合わせて、お目にかけます。Cimg0044柏餅の色合いが冴えないところは、ご勘弁ねがいます。

逆に、染付皿が派手に写ってしまいました。

適宜補正してごらんください。

さて柏餅の古い用例を探していますが、なかなか見つからず。

椿餅や草餅、亥子餅ほどの伝統はないようです。

室町時代半ば以前の用例をご存じの方は、是非お教えください。

鶴見大学文学部日本文学科研究室