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2023年3月22日 (水)

大きな眼【研究室から】

久しぶりに鎌倉まで出かけました。

緑濃く,鶯はややくたびれた声。

永井路子先生の展示を見るためです。

小さなコーナーに原稿と初版本がならんでいました。

急遽準備して追悼の意を示すところに、地元の心意気を感じます。

本学の図書館にもいろいろ資料がありますので、是非展示を。Photoさて、永井先生の話。

大きな眼がとても印象的な方でした。

昔、切支丹大名牧村政治(まきむら まさはる)について調べたことあり。

彼の関わった玉篇がおもしろいので、論文をひとつ書くつもりでした。

これを永井先生に申し上げますと、先生の大きな眼が輝きました。

政治の生涯及びその縁者のことを、詳しくお話されたのです。

史料の上を虫が這うように、とは先生の持論ですが、なるほどと納得。

作家としてのみならず、歴史家としての技量も恐ろしい水準です。

担当者が論文をお蔵入りさせたことは、申すまでもありません。

(どこかにノートが残っているはず)

明るく気さくな、お人柄でした。

鶴見大学文学部日本文学科研究室