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2021年4月25日 (日)

春から夏へ【研究室から】

緑が日一日と濃くなっています。

この季節の花は、まず藤でしょう。

勅撰集では、春のすえに置かれたり夏の初めを飾ったりします。

「夏にこそ咲きかかりけれ藤の花松にとのみも思ひけるかな」

これは初夏の例。

「暮れぬとは思ふものから藤なみの咲けるやどには春ぞひさしき」

もちろん、晩春の詠です(出典はご自分でお調べください)。

すこし珍しい花を見ました。Photo藤は紫か白が通り相場、これは薄紅です。

香り高く、蜂が飛び回っています。

なお、歴史的仮名遣いでは「ふぢ」。

よって「淵」の掛詞としてもしばしば使われます。

「むらさきのゆゑに心をしめたればふちに身投げむ名やはをしけき」

外出が難しいとき、書物の中を散策するのはとてもよいこと。

禍転じて福となす、かどうかは、心がけ次第です。

鶴見大学文学部日本文学科研究室