八朔【研究室から】
柑橘類の話、ではありません。
8月1日に贈り物をする年中行事です。
中世以来のゆかしい習慣でしたが、絶えてひさしくなりました。
また、8月1日は室生犀星の生まれた日。
昨年が生誕130年であったか、と思います。
そこで季節の和菓子に、ゆかり深いあんず。
染め付けの小皿を、古伊万里ではないと見抜かれた方は、玄人はだし。くらわんか皿風の形に、白泥を勢いよく走らせています。
波佐見焼の使いやすい器です。
(ちなみに、黒板伸夫先生のご先祖は波佐見皿山奉行でした)
犀星は平安時代文学に取材した小説を数多く創作しています。
「王朝もの」と呼ばれ、文庫本もありますので、是非ご一読を。
なお、和菓子は「あんず餅」と名付けられています。
鶴見大学文学部日本文学科研究室