« 春立つ頃【研究室から】 | メイン | 老舗【研究室から】 »

2020年2月20日 (木)

紙の美【研究室から】

あたたかくなりました。

今年は、桜が早く咲きそうです。

(花粉の飛散も始まります)

さて、源氏物語の二月、と言えばやはり花宴巻。

「きさらぎのはつかあまり、南殿の桜の宴せさせ給ふ」

帝・春宮の御前で詩作や奏楽が行われ、そして朧月夜との逢瀬。

古来人気の高い巻です。

しばしば本文の抄出も行われました。

豪華な装飾の料紙に能筆がよく映る1枚をご紹介。

Photo 制作は江戸時代も早い頃でしょう。

下絵も金銀の砂子蒔きも贅沢です。

装飾が映えるように白く具引きし、一手間掛けています。

それほど難しくありませんから、読んでみてください。

鶴見大学文学部日本文学科研究室