ものは器で【研究室から】
爽やかな季節となりました。ますます勉強がはかどるでしょう。
それはそれとして、和菓子を頂戴しました。
何と取り合わせたものか、あれこれ思案。
結局、交趾焼の小皿を取り出すこととなりました。
いかにも清朝らしい龍の刻紋に透明な黄釉が掛けられています。
「ものは器で食わせる」の言い回しが、落語のあちこちに出てきます。
お好みの器で季節の食材を楽しみましょう。
百年二百年を経た器であれば、なお結構。
落語で古い器と言えば、いろいろありますが、まず「猫の皿」。
古今亭志ん生が味のある茶屋の親父を語っておりました。
それはよく知られていますので、古伊万里の犬の皿はどうでしょう。
井伏鱒二『荻窪風土記』をお読みあれ。
高麗梅鉢の皿と猫、古伊万里の食器と犬。
好一対かと。
なお、新元号「令和」にちなみ図書館でミニ展示を開催しています。
わずか3点ですが、古活字版は名品です。
また、番付風一枚物は珍しい資料でしょう。是非御覧ください。
鶴見大学文学部日本文学科研究室