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2019年5月 9日 (木)

ものは器で【研究室から】

爽やかな季節となりました。ますます勉強がはかどるでしょう。

それはそれとして、和菓子を頂戴しました。

何と取り合わせたものか、あれこれ思案。

結局、交趾焼の小皿を取り出すこととなりました。

いかにも清朝らしい龍の刻紋に透明な黄釉が掛けられています。

Cimg0011_2 「ものは器で食わせる」の言い回しが、落語のあちこちに出てきます。

お好みの器で季節の食材を楽しみましょう。

百年二百年を経た器であれば、なお結構。

落語で古い器と言えば、いろいろありますが、まず「猫の皿」。

古今亭志ん生が味のある茶屋の親父を語っておりました。

それはよく知られていますので、古伊万里の犬の皿はどうでしょう。

井伏鱒二『荻窪風土記』をお読みあれ。

高麗梅鉢の皿と猫、古伊万里の食器と犬。

好一対かと。

なお、新元号「令和」にちなみ図書館でミニ展示を開催しています。

わずか3点ですが、古活字版は名品です。

また、番付風一枚物は珍しい資料でしょう。是非御覧ください。

鶴見大学文学部日本文学科研究室