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2018年4月19日 (木)

段階的進行【研究室から】

桜の次が藤、その次は新緑と、とどこおりなく季節は進んでおります。

みなさんの勉強(研究)は、いかが。

ちょうどこの時期にふさわしいくだりをご紹介します。

『枕草子』の「木は」。

Photo_2 右から5行目以下、読めますでしょうか。

「花の木/どもちりはてゝをしなべたるみどりに

 /なりける中に時もわかずこきもみぢ」

(/は改行、濁点を付けました)

古い本はこんな顔をしている、と分かれば1年生。

なんとか字が読めれば2年生、中味を少しずつ調べると3年生。

4年生以上は、本文系統の判断もする。

では、専門家(教員)なら。

いろいろ出来なければと思いますが、まず書写年代の見当を付けられること。

さあ、がんばりましよう。学問は楽しいものです。

ついでに申しますと、この本、小津桂窓の旧蔵。

桂窓は本居春庭(宣長の息)に学び、馬琴とも交流がありました。

鶴見大学文学部日本文学科研究室