ゆかり【研究室から】
と言っても、梅干しに使った紫蘇の加工品ではありません。
一昔前、ある先生のお手伝いをしましたら、「お礼に」と、くださったものです。
作られてから、もう半世紀近くたつでしょうか。
よく使い込んだ、銀の英国製筆記具です。
柔らかい光沢と流麗な彫刻、そして品格の髙さ。
優れた研究者であるのみならず、文章のうまさは群を抜いていらっしゃいました。
鋭い観察眼、皮肉の効いた言い回し、柔軟な表現、どれをとっても一流です。
惜しくも、先年なくなられました。
「ゆかり」のペンとシャープペンシルで先生の名文にあやかりたいと思うこと、切。
(なお、シャープペンシルは和製英語、米国ではメカニカルペンシル。さて英国では?)