春の弥生の

2010/03/01

月があらたまりました。総持寺参道脇の沈丁花がよく香るようになり、少しずつ花開いています。美術館でも、街中でも、赤い毛氈に飾り付けられた、それぞれの「おひなさま」に出会います。

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名古屋、熱田神宮の東門は「春敲門(しゅんこうもん)」。藤原行成、佐理とともに三跡と称される小野道風(894―964年)筆の額が掲げられていたそうです。仮名実技の授業で学び、卒展でも二人が取り組んだ「継色紙(つぎしきし)」は、道風の名を冠して伝えられてきた、散らし書きの名品です。

今の春、なつかしい春、帰れそうで遠い春、やがて夢がかなう日の春。雛飾りを前にしての人の思いはさまざまでしょう。東風がその心の扉をたたくのなら、どうかおだやかでありますように。

☆本学を卒業するみなさんへ。大学HPに、卒業式についてのお知らせが出ています。

鶴見大学文学部 日本文学科