貴重書を購入すると鶴見大学図書館の蔵書印を押します。蔵書印の押印は、江戸時代にはもう行われていたことで、この蔵書印を見ることでその本が誰の持ち物であったのかがわかります。名のある人が所有していることがわかった本は、通常より高い値段で取引されるのも面白いところです。
最近受け入れた貴重書から一冊。上の蔵書印が図書館ので、下のものは秋葉文庫と読むと思われます。詳しく調べればわかるのでしょうが、蔵書印の事典には載っていない人の蔵書印です。
蔵書印の変遷を調べるのもなかなか面白いものです。ちなみに、古いものから順番にページ右下から上のほうへと押していくのがならわしとなっています。もちろん、そうなっていない資料もたくさんありますが。
図書館の目録においては、蔵書印は「印記」という言葉で表現します。皆さんも、貴重書の目録を見て、誰が持っていたのか、思いをはせるのもいかがでしょう。
(K.I.)