今回の来校では我々のために、修学旅行に来られた六年生による発表の場も設けていただきました。
学生ボランティアは長期休みを活動期間にあてており、普段の学校での彼ら彼女らの生活の様を子どもたち知る機会となる発表は大変に楽しみにしていた企画でもありました。
その模様をご紹介いたします。
大谷小学校では震災前より”ふゆみずたんぼ”(冬でも水を張り、生き物の力を利用し無農薬農法)を環境学習の一環として授業に取り入れておられます。
約1ヶ月間で、津波に被災した学校田はの脱塩に成功し、2011年の6月7日(二十四節気の芒種の日)に田植えを行っていたのだそうです
冬の間に有機物の多い水をかけると泥に棲息する生物たちが活性化して農業の生産力が高まり、抑草効果があるとは知りませんでした。
この地域の言い伝えでは「津波の後の田んぼは良くなる」とのことですが、収穫量も例年よりも遥かに高かったとか。
また先日、大谷小学校では二年ぶりの運動会が開催されたそうです
震災後様々な事情から駆け回る場が少なくなり、子どもたちにとって一大イベントの運動会が開催できなっかった昨年を思うとこちらまで嬉しくなる話でした。
発表後は図書館へ
図書館のエントランスでは預けていただいた垂れ幕がさっそく飾られています
本学図書館は80万冊に達しようとする膨大な蔵書群を有し、大学図書館ランキングではつねにトップ10入りを果たし、数多くの研究者が訪れる図書館です。
そのため古今東西の貴重書を1万冊以上収蔵しており、目にすることさえ珍しい書籍や古文書を、専門科目の授業などで学生が触れることも可能であったりします。
その貴重書、稀覯書を子どもたちにも見てもらおうというわけです。
じっと絵巻を見つめる子どもたちは何を感じていたのでしょうか。
”本物”をとおして、文学部の学生と楽しく古代のロマンに思いをはせ、文学の魅力に気付いてもらえたらこれ以上の喜びはありません
広報・ 石川 達哉