ロンドン大学歯学部と鶴見大学歯学部は姉妹校提携をしていて、毎年、夏にロンドン大学から数名の学生さんが自分自身のテーマを持って短期留学で来られます。
研究や臨床の見学の合間を縫って、總持寺で坐禅をし、日本の心を学んでいかれる学生さんたちの姿をご覧下さい。
私の鶴見大学訪問は、主目的であった歯学の勉強のほか、鶴見大学の歴史や總持寺での禅の教えを学ぶ機会にも恵まれる楽しい旅でした。キャンパス全体が緑に覆われ、この新鮮さがキャンパスや境内の散歩を倍楽しくしてくれました。お寺の見学をしたり、禅僧の案内で僧堂に招かれたりしたことで、とても幸せに感じました。禅僧と同じ場所で同じ体験ができると思うことで、私は特別な感覚の世界に浸ることができたのです。最初に難しく感じたのは、慣れない坐禅姿勢や僧堂内の静寂でした。しかし頭の中を無にすると、不思議と平和な感覚にとらわれるのでした。それは至極の満足感とも言えるものです。その後ゆっくりとした足取りで僧堂の中を歩き回る体験もしました。このような体験を禅僧らは日常繰り返しなさっていることに私の想像と思いが馳せました。禅僧になるには大きな献身でもあるのだろうと。美味しい精進料理を頂くこともできました。古くからの禅仏教の教えが大学教育にも生かされているようにも思いました。
バーヴィン
鶴見大学で過ごした時間は、私にとって素敵な国日本訪問の最良の時間でした。大学から受けた信じがたい歓待と親切は、私の体験をほんとうに思い出深いものにしてくれました。ずっと以前から日本の文化に魅かれてきた私でしたが、この度の訪問で過去の日本と現代の日本の両方を一度に体験することができたように思います。世界的に活躍されている鶴見大学の先生方にご指導いただき、先端歯科医療に触れさせていただくと共に、口腔の健康に向けた患者さんとの関わり方を学ぶことができました。鶴見大学の母体が大本山總持寺であることから、坐禅体験の機会を与えていただくという幸運な機会にも恵まれました。予てからの夢がもう一つ叶ったという感じです。坐禅はとても難しいと感じる部分もある一方で、この修行に打ち込む実際の禅僧にお会いすること自体が新鮮で興味深い体験でした。お会いした禅僧は、仏教の教えや文化を丁寧に説明してくれました。私達の坐禅体験の最後の喜びは、伝統的な精進料理を頂いたことでした。この食事は私にとって日本での最良の食事の一つに挙げられるもので、素晴らしい坐禅体験の締め括りとなりました。
サラム