本日から渋谷のbunkamuraザ・ミュージアムにて『西洋更紗トワルド・ジュイ展』が開催されます。この展示には、当館所蔵の「切本帳」※1を貸出しています。
『アントワネットも愛したフランスの布 西洋更紗トワルド・ジュイ展』
2016年6月14日(火)~7月31日(日)
会場:bunkamuraザ・ミュージアム
トワルド・ジュイとは~ホームページより抜粋
ドイツ出身のプリント技師、クリストフ=フィリップ・オーベルカンプ(1738−1815年)によってヴェルサイユ近郊の村、ジュイ=アン=ジョザスの工場で生み出された西洋更紗、トワル・ド・ジュイ(ジュイの布)。 工場が設立された1760年から閉鎖する1843年までにこの工場で生み出されたテキスタイルのデザインは3万点を超えると言われ、人物を配した田園風景のモティーフだけでなく、様々な花が散りばめられた楽しいデザインのコットンプリントが数多く伝えられています。
詳細はこちらのbunkamuraザ・ミュージアムのホームページをご覧ください
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/16_toiledejouy/
という事で、当館に所蔵している「切本帳」が貸出展示されるのです
先日貸出した様子をご覧に入れます
水によるシミ、折れ、虫損(虫に喰われた跡!)、とじ糸のほつれなど、すべてを確認して記録をとります。
記録をとっている間に、輸送する本に合わせて、中性紙を切ったり、たたんだり、細い紐状にしたりと、準備をしています。こちらはクロネコヤマトの美術品専門の運搬スタッフさんです。
そうなんです書物は美術品と同様に扱われ、大切に梱包されます。
様々な美術館や博物館に資料の貸出を行いますが、その時は必ず色々な運搬業者の”美術品専門スタッフ”が来るのです
こんな風に資料の周りに中性紙で作ったクッションを入れて包みます。
その後、輸送用の箱に入れられます。
このように大事に梱包され、渋谷のbunkamuraまで運ばれたわけです
本日から展示が始まります
ぜひ足をお運びください
bunkamuraザ・ミュージアム アクセス
※1「切本帳」とは
鎖国体制下の日本で、唐船・オランダ船が長崎に持ち渡った輸入品は日本側の役人である目利(めきき)によって鑑定・評価され、国内市場にもたらされました。輸入反物に関しては、反物目利と呼ばれる役人によって反物の裂(キレ)を貼り込んだ帳簿が作成され、それを「切本帳」と称しています。
(kt)