7月22日・23日に横浜市立豊岡小学校の4~6年生(希望者)を本学図書館に招いて、
日本と世界の古典籍類を実見・体感してもらいました。
このプログラムは、神奈川県の「大学発・政策提案制度」による事業で、
神奈川県立図書館との共同事業です。
以前、このブログでも紹介しました。(「大学発・政策提案制度」公開コンペ)
これまでに、県立図書館近くの横浜市立戸部小学校にて、
6年生の皆さんに実見・体感してもらいました。
さて、今回のプログラムの詳細は、
初めに、久保木先生(文学部ドキュメンテーション学科・准教授)から、
文字や書物の歴史から、現存する資料の大切さ等を学んでもらいました。
「文字を使うようになったのは何年ぐらい前から?」などの質問に答えながら、みんな真剣に聞いています。
次に、資料の取り扱いのレクチャーを受けた後、
県立図書館の職員や本学の教職員、大学院生が指導しながら、
貴重書などを実見・体感してもらいました。
昔の人が勉強した時の書き込みを発見したり、虫食い跡を見たり。
今回、実見・体感してもらった資料は、
紀元前3千年頃のパピルス紙や粘土板、
歴史の授業で習う「解体新書」やその原本の「ターヘル・アナトミア」、
「御成敗式目」、「源氏物語(奈良絵本)」などなど。
折本や巻子本(巻物)、百万塔陀羅尼(レプリカ)など、様々な形の資料を実見・体感
普段なら見ることもない、
見られてもガラスケース越しとなる貴重な資料を間近で接してもらったあとは、
和本作りを体験。
和本にも種類がありますが、
今回作るのは、和紙と糊だけで作れる『粘葉装(でっちょうそう)』と言われる装丁の和本です。
きれいに和紙を折って、糊付け。みんな、きれいに作ろうとがんばって作業していました。
無事、和本が出来上がったあと、鶴見大学図書館を見学して、本日のプログラムは終了。
地下の電動書架や資料の多さにびっくり。小学校の図書室との相違を発見できたかな。
豊岡小学校の参加してくれたみんな、
暑い中、本学図書館まで来ていただきありがとうございました。
この経験が、書物や文字、歴史に、より一層の興味をもつ一助になればと願います。
この22日の様子は、神奈川新聞2014年7月23日の18面にて紹介いただきました。
この事業は、
小学生が古典籍類を実見・体感して、感性を涵養するための
プログラムと教材の開発を目的としています。
今後も神奈川県下の小学校・小学生にご協力いただきながら、
プログラム開発を進めてまいります。
(tam)