先日からホームページでお知らせしているとおり、今年は貴重書庫を燻蒸しています。
今回は、どんなふうに燻蒸が行われるのか、作業風景をお届けします
さて、燻蒸とは?
部屋を締め切って薬剤(ガス)を入れ、害虫やカビの元になる菌を殺すことです。
まずは、貴重書庫内での作業です。
現在、貴重書は、3階の書庫に和書が、地下の書庫に洋書が収められています。
まずは、和書ひとつひとつの桐箱を開けていきます。軸などもすべてです。蔵書数が多いので、とてもたいへんな作業です
書架のガラス扉も、引き出しも開けてゆきます。燻蒸するのは3階の書庫だけなので、地下の洋書も3階に運び込みます。大型本の移動などは特に重労働です
でも、箱の蓋を開けたり、ガラス扉を開けたり すると、燻蒸が終わった時に、薬剤のガスを早く抜き出すことができるそうです
書庫内には、生きている虫とカビの菌を一緒に入れて燻蒸します。薬剤が効いているか確認するためです。
それぞれを、書架の上や隅に置いてガスの濃度を確認します。
書庫の入り口や通気口は、薬剤が漏れないように目張りをしています。中には、ガスを送風する銀色の箱、書庫内に循環させる扇風機などが置かれています。
燻蒸は危険な薬剤を使用するため、 図書館員ではなく、専門の業者に作業を依頼して行っています。今回は、関東港業(株)に依頼しました。
この猛暑のなか、エアコンなしの泊り込み作業です本当にご苦労様です。ありがとうございました。
燻蒸が終わっても、ガスを抜く作業もありますので、まだもう少し時間がかかります。それらの作業が終わり、書庫内の整頓 が終わると、利用できるようになります。
燻蒸が終わって、カビ菌の試薬が紫から青に変化したところ
ガス探知機での残留ガス検査のほか、虫を殺虫できているかの目視確認などをしました。
今後は、8/20のオープンキャンパスの展示に向けて、係員総出で片付けの作業に入ります
それが終わり次第、貴重書の閲覧ができるようになります。長々とお待ちいただいている学内・学外のみなさま、もうしばらくお待ちください。
今回は、なかなか見る事ができない燻蒸風景をお届けしました
(kt)